旭川市議会 > 2022-09-22 >
09月22日-04号

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  1. 旭川市議会 2022-09-22
    09月22日-04号


    取得元: 旭川市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-12
    令和4年 第3回定例会               令和4年 第3回定例               旭川市議会会議録 第4号――――――――――――――――――――――●令和4年9月22日(木曜日)         開議 午前10時00分         散会 午後 2時30分――――――――――――――――――――――●出席議員(33名)        1番  ひ ぐ ま  と し お        2番  上  野  和  幸        3番  蝦  名  やすのぶ        4番  横  山  啓  一        6番  のむらパターソン和孝        7番  江  川  あ  や        8番  塩  尻  英  明        9番  髙  橋  紀  博       10番  高  木  ひろたか       11番  中  野  ひろゆき       12番  高  橋  ひでとし       13番  菅  原  範  明       14番  佐  藤  さ だ お       15番  ま じ ま  隆  英       16番  石  川  厚  子       17番  品  田  と き え       18番  松  田  ひ ろ し       19番  高  花  え い こ       20番  も ん ま  節  子       21番  松  田  た く や       22番  上  村  ゆ う じ       23番  福  居  秀  雄       24番  安  田  佳  正       25番  小  松  あ き ら       26番  能 登 谷     繁       27番  高  見  一  典       28番  白  鳥  秀  樹       29番  中  川  明  雄       30番  中  村  のりゆき       31番  室  井  安  雄       32番  宮  本     儔       33番  え び な  信  幸       34番  杉  山  允  孝――――――――――――――――――――――●欠席議員(1名)        5番  金  谷  美 奈 子――――――――――――――――――――――●説 明 員  市長         今 津 寛 介  副市長        中 村   寧  副市長        菅 野 直 行  総合政策部長     熊 谷 好 規  総務部長       野 﨑 幸 宏  子育て支援部長    浅 田 斗志夫  教育長        黒 蕨 真 一  学校教育部長     品 田 幸 利  水道事業管理者    佐 藤 幸 輝  監査委員       大 鷹   明――――――――――――――――――――――●事務局出席職員  議会事務局長     酒 井 睦 元  議会事務局次長    林 上 敦 裕  議事調査課主幹    梶 山 朋 宏  議事調査課長補佐   松 浦 宏 樹  議事調査課長補佐   小 川 智 之  議事調査課主査    長谷川 香 織  議事調査課書記    髙 橋 理 恵  議事調査課書記    猪 股   啓  議会総務課長補佐   飛 田 憲 一  議会総務課主査    工 藤 貴 徳  議会総務課書記    今   勇 人――――――――――――――――――――――●会議録署名議員         2番  上 野 和 幸        34番  杉 山 允 孝――――――――――――――――――――――●議事日程日程第2 認定第1号ないし認定第11号日程第4 報告第1号日程第5 報告第2号日程第6 報告第3号日程第7 報告第4号日程第8 報告第5号日程第9 報告第6号日程第10 報告第7号日程第11 報告第8号日程第12 報告第9号日程第13 報告第10号日程第14 報告第11号日程第15 一般質問について――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――●追加議事日程日程第16 緊急質問について――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――●本日の会議に付した事件1.緊急質問について(高橋ひでとし議員、白鳥秀樹議員、高花えいこ議員、能登谷 繁議員、上野和幸議員横山啓一議員)――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――           開議 午前10時00分―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○議長(中川明雄) ただいまから、開会いたします。 本日の出席議員は、ただいまのところ33名であります。 よって、開議の定足数に達しましたので、これより休会前に引き続き会議を開きます。──────────────────────────────────────────── ○議長(中川明雄) 本日の会議録署名議員には、2番上野議員、34番杉山議員の両議員を指名いたします。──────────────────────────────────────────── ○議長(中川明雄) ここで、事務局長から報告をいたします。 ◎議会事務局長(酒井睦元) 御報告申し上げます。 まず、欠席議員について、本日の会議に5番金谷議員から欠席する旨の届出があります。 次に、議事日程について、本日の議事日程は休会前の続行でありますが、さらに、お手元に御配付申し上げております議事日程追加表のとおり、本日の議事に追加をいたします。 なお、その朗読は省略いたします。 以上。──────────────────────────────────────────── ○議長(中川明雄) それでは、これより本日の議事に入ります。 この際、お諮りいたします。 過日の理事者発言について、高橋ひでとし議員、白鳥議員、高花議員、能登谷議員、上野議員、横山議員からそれぞれ緊急質問の通告がありますので、この場合、各議員の緊急質問に同意の上、日程の順序を変更し、直ちに発言を許すことにいたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。(「異議なし」の声あり) ○議長(中川明雄) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決定し、日程第16「緊急質問」を行います。 各議員の発言を、順次、許すことにいたします。 高橋ひでとし議員。(高橋ひでとし議員、質疑質問席に着席) ◆高橋ひでとし議員 通告に従い、質問します。 なお、今回は、旭川市いじめ防止等対策委員会、いわゆる第三者委員会最終報告書を踏まえた再調査の必要性に関してのみ質問し、学校及び旭川市教育委員会の抱える諸問題については、後日、一般質問で改めて質問します。 まず、最終報告書黒塗りの経緯について質問します。 質問に当たり、まずは、御遺族に寄り添うとのいじめ防止対策推進法の趣旨を全うするべく、再調査といういばらの道をあえて選択された市長に対し、市民の一人として敬意を表したいと思います。 他方、いわゆる第三者委員会からの最終報告書公表版は、マスキングが多く、内容を正確には把握できないとの問題があるのではないでしょうか。そもそも、マスキングばかりの公表版では、議会として再調査の必要性について判断することは困難ではないでしょうか。 そこで、この点について質問します。 なお、質問に対する回答は、最終報告書の内容自体を明らかにする必要は一切ありません。最終報告書公表版作成の経緯やマスキングの手続といった外形的事実についてだけ明らかにしてください。 公表版に多くのマスキングが付されたのは、いかなる経緯、事情によるものか、明らかにしてください。 ○議長(中川明雄) 品田学校教育部長。 ◎学校教育部長(品田幸利) いじめの重大事態に係る調査結果につきましては、公表することが望ましいとされておりますが、公表に当たりましては、公表の仕方及び公表内容を被害児童生徒等に確認するとともに、個別の情報の開示は、旭川市情報公開条例等に照らして判断すべきものとされております。 このようなことから、公表版につきましては、旭川市個人情報保護条例をはじめ、御遺族と相談の上で、その御意向等を踏まえ、個人情報保護の見地から非公表とすべき部分にマスキングを施したというものでございます。 ○議長(中川明雄) 高橋ひでとし議員。 ◆高橋ひでとし議員 御遺族と相談の上で、その御意向を踏まえてというお話でございました。 確かに、理想論からは、最終報告内容の詳細を明らかにした上で、議会で再調査の要否の審議がなされるべきです。この点、地方自治法第115条第1項は、秘密会の開催を規定し、議長または議員3人以上の発議により、出席議員の3分の2以上の多数で議決したとき、秘密会を開催できると定めています。 しかしながら、自死から既に1年4か月以上経過し、一日でも早い本件問題の解決を切に願う御遺族の心情と苦しみを考えたとき、私には、到底、このような提案をすることはできません。 そもそも、最終報告書において、いじめと自殺との因果関係が不明とされ、何より、被害者側の心理的要因といじめの関連性が示されて、これらに対し、御遺族側が強く反発しており、その点に関する真相究明が本件解決に不可欠であることや、その結果、御遺族側から再調査の要望が明示され、6項目にもわたるさらなる調査諮問事項が希望されたこと、そのような事態では、提言された再発防止策の不完全さも想定されてしまうこととの諸事情のみによっても、現第三者委員会の調査の不十分さと適切な再発防止策策定のため、さらなる調査の必要性が十分に推察できます。 また、いじめ防止対策推進法案に対する衆議院附帯決議にも、重大事態への対処に当たっては、いじめを受けた児童等やその保護者からの申立てがあったときは、適切かつ真摯に対応することと明示されており、御遺族側からの再調査の要望が明示された本件において、その要望に応じることこそが法の趣旨に合致することも明らかです。 したがって、本件でマスキングされた情報を審査しなくとも、本件再調査実施は法律上の要件を充足していると考えます。早期かつ円滑な再調査実施を期待して、この質問を終わります。 次に、国民の知る権利との関係について質問します。 本件事件においては、昨年、議会で市長がいじめであると明らかにしたことをきっかけに、その解決に向けて大きくかじが切られたように感じています。今回の第三者委員会による最終報告も、あの発言がなければ、いまだに結論が出ていなかった可能性が高いと思います。 もっとも、本件問題については、開示されていないはずの秘匿情報が、関係者によればなどとして、なぜか、新聞などマスメディアに先行して公表されるという事態が頻発しており、本件最終報告内容についても同様でありました。 このような事態は、その関係者が誰であるのか分かりませんが、少なくとも、役所内部の情報管理の在り方への問題を提起しているように思われます。 そこで、この点について質問します。 まず、そもそも市教委が開示可能情報をしっかりと分別し、必要な情報を適切に開示していれば、このような事態は起こらなかった可能性があります。名誉、プライバシーの保護と、旭川市にとどまらず、日本国民全体の重大な関心事でもある本件への国民の知る権利との調整については、抽象的、概括的な理由ではなく、具体的かつ緻密な比較考量によって各事実ごとに個別具体的に開示、不開示が決定されるべきだと考えます。 そこで、このような具体的かつ緻密な比較考量をして、その上でマスキングの要否を判断し、実施したのか否かについて、御説明ください。 ○議長(中川明雄) 学校教育部長。 ◎学校教育部長(品田幸利) 調査報告書の公表に当たりましては、原則公開としながらも、例外的に個人情報については非公開としておりますが、可能な限り市民の皆様に情報をより正確にお伝えするため、御遺族に確認しながら、公表の範囲を広げるよう努めたところであり、また、教育委員会及び学校の対応や指摘に関しては、基本的にはマスキングをしない対応としております。 ○議長(中川明雄) 高橋ひでとし議員。 ◆高橋ひでとし議員 今後の再調査実施において、市教委として、本件問題に対する市民や国民の知る権利への配慮をどのように担保するつもりであるか、お示しください。 ○議長(中川明雄) 学校教育部長。 ◎学校教育部長(品田幸利) 繰り返しになりますが、情報の開示に当たりましては、単に個人情報を一律に非開示とするのではなく、御遺族にも確認しながら進めてきたところでございます。 教育委員会といたしましては、再調査委員会に対しまして、旭川市いじめ防止等対策委員会が作成した調査報告書はもちろんのこと、関係者からの聞き取り調査の内容や関係機関等からの情報提供の内容等の全ての資料を、マスキングを行うことなく、提出をしてまいります。 ○議長(中川明雄) 高橋ひでとし議員。 ◆高橋ひでとし議員 先ほどの話に戻りますけど、本件では、新聞報道などで、例えば、最終報告書には、自殺といじめとの因果関係を認めていないとか、学校内のいじめが認定されていないとか、被害者側の心理的要因を過度に評価しているなどといった公表前の最終報告書記載の情報と疑われる具体的事実が既に報道されています。 議員である私たちが知ることすらできなかったことを、誰が、裏で、報道機関に対し、情報漏えいしたのか。これは、秘密保持の見地から重要な問題であると考えます。 担当部局の責任ある回答を求めます。誰がこれを明らかにしたのか、お示しください。
    議長(中川明雄) 学校教育部長。 ◎学校教育部長(品田幸利) 報道機関におかれましては、自らの取材活動において情報を収集しているものと考えておりますが、その情報源につきましては、教育委員会は一切把握できていないところでございます。 また、職員、対策委員会に対しましては、改めて、情報管理の徹底について注意喚起を行っているところでございます。 ○議長(中川明雄) 高橋ひでとし議員。 ◆高橋ひでとし議員 最終報告書というのは、結局、第三者委員会と、それから市教委しか知り得ないものですよね。それが、何で公表前に新聞などで明らかになったのか。この点は極めて重要な問題であるし、今後、再調査においても同様のことが起こった場合には、これは一体誰がやっているのかということを明らかにしなきゃいけないと私は思います。 最後に、再調査について、再調査実施に向けたこれまでの議論及び今後の予定について質問します。 本来、再調査の要否及びその概要については、総合教育会議において協議し、決定すべき事柄だと思われます。 そこで、総合教育会議において、本件再調査実施につき、これまでどのような審議がなされたのか、仮になされなかったとすれば、その理由は何かについてお示しください。 ○議長(中川明雄) 今津市長。 ◎市長(今津寛介) 総合教育会議は、意思決定機関ではないことから、今回の再調査の要否等に関し、会議を開催する必要がないところでございます。 会議は、地方自治体の長と教育長、教育委員で構成し、地域の実情に応じた教育などについて協議、調整を行う場とされており、今回のいじめの重大事態に関しては、昨年4月と10月に対応等について協議し、さらに、今年5月と8月にも調査状況などの報告を受けて、(仮称)いじめ防止条例の制定やいじめ対策専門部署などについて協議を行っているところでございます。 今後につきましては、現在検討中の(仮称)いじめ防止条例や専門部署の設置検討について協議、調整を行うために会議の開催を予定しており、その際には、本件調査結果の内容を踏まえて検討を行うため、報告を受けることが必要と認識をしております。 ○議長(中川明雄) 高橋ひでとし議員。 ◆高橋ひでとし議員 まず、今後の再調査実施につき、いかなる組織形態、すなわち、委員会形態であるのか、それとも調査委託形態であるのかなどについて、どのような再調査であるか、改めて明らかにしてください。 ○議長(中川明雄) 浅田子育て支援部長。 ◎子育て支援部長浅田斗志夫) 予定する再調査は、いじめ防止対策推進法第30条第2項に基づく調査として、旭川市いじめ防止等連絡協議会等条例第16条により、枠組みとしては既に設置されている旭川市いじめ問題再調査委員会により実施するもので、この調査委員会は、地方自治法第138条の4第3項に定める附属機関であり、市長が委嘱する委員により構成することとなります。 ○議長(中川明雄) 高橋ひでとし議員。 ◆高橋ひでとし議員 既に、調査委員会自体は議会の議決を経てもう存在している、そのように理解いたします。 第2に、委員の選任方法、人数及び構成について質問します。 委員会組織による再調査実施については、同法ガイドラインによれば、調査の中立性・公平性確保の見地から、職能団体等からの委員の推薦が好ましい旨が記載されています。しかしながら、既に現第三者委員会で同様の手続が取られている以上、旭川の限られた地域で同一団体等に別の委員選任を要請することは、利害関係者が選任される可能性が高く、かえって制度趣旨に反する結果となってしまいます。 この点、私は、先日、上京し、文部科学省いじめ対策担当官と意見交換をいたしました。その際、かかる地域の実情に応じて、職能団体等の推薦によらなくても、法の目的を達すべく柔軟に対応することを法律も文科省も否定してはいない旨の回答を得てまいりました。 また、人的構成の公平性、中立性については、いじめ防止対策推進法立法担当者が記した同法注釈書によれば、同法の趣旨に鑑み、裁判所のような厳密な意味での客観的な公平性、中立性を意味するものではなく、あくまで専門的知見及び経験を有する者による調査という意味での中立・公正性であって、さらには、被害者サイドから見た人的構成等の中立性・公平性確保を意味すると説明されています。 つまり、大津市いじめ事件第三者委員会がそうであったように、職能団体等の推薦によらず、例えば、遺族側から半数の委員を選任し、市側で残り半数を選任するなどの方法でも、中立性、公平性の見地からは、これら委員が関係者と直接の利害関係を有しない限り、法的には問題ないということになります。この点は、誤解されることが多く、注意が必要かと存じます。 次に、委員の人数ですが、これまでの経済文教常任委員会での質疑等により、現第三者委員会には、人数が多過ぎて活動していない委員が少なからず存在する反面で、特定の委員に業務が集中する傾向が見受けられました。 以上を踏まえて、本件再調査委員の選任方法、予定される人数及びその委員の専門性について、旭川市外からの選任か否か、いかなる専門的知見を有する委員を何人程度選任する予定であるのか、現時点での方針を明らかにしてください。 ○議長(中川明雄) 子育て支援部長。 ◎子育て支援部長浅田斗志夫) 本件は、いじめの事実認定や被害者の精神的苦痛への影響、いじめと自死との因果関係の再検証などが必要と考えて再調査しようとするものであり、委員構成は、これからになりますが、教育に関する学識者のほか、いじめ問題に精通した弁護士、児童心理などに精通した精神科医などで構成することが必要と考えております。 この人数についてですが、再調査においては、さきの旭川市いじめ防止等対策委員会の調査資料や報告書の提供を受け、基本的には、既に集められた調査材料を基に再検証することになり、さきの調査よりも対象が絞られることも踏まえますと、この絞られた対象に高度な知見を有する方で効率的な運営体制となることが望ましいと考えております。 しかしながら、複数の専門家の御意見も必要でありますので、現行条例で5名以内とされている委員とは別に、調査の実施、あるいは、委員が臨時的に意見を伺う別の専門家も委員として置くことができるようにしてまいりたいと考えております。 また、さきの対策委員会委員は、地元の職能団体等の推薦を基本に人選を行ってまいりましたが、再調査で求める専門家の人数が限定的であるという地域の実情を考慮しますと、職能団体等に依頼するのは難しいため、これにこだわることなく、調査の特性や内容に応じながら、公平性、中立性をしっかりと確保するためにも、基本的には、市外、道外からの選任が必要になると考えております。 ○議長(中川明雄) 高橋ひでとし議員。 ◆高橋ひでとし議員 第3に、再調査委員会の調査事項及び権限について質問します。 まず、再調査委員会の調査事項ですが、いじめ防止対策推進法の注釈書によれば、同法第30条第2項では調査の結果についての調査ができると定められていることから、調査対象者の負担を最小限にするよう配慮しつつ、提出された報告書の内容について、関係者の再度のヒアリング実施や新たな資料提供を求めることも可能であって、同法第30条第4項をしんしゃくしても、結局、最終報告書に示された事実自体の再調査、検証も相当程度可能と解されます。 次に、調査権限ですが、現在、市民の間では、現第三者委員会最終報告の遅延や報告内容の公平性への疑念が議論となっているように見受けられます。そのような疑念解消のためには、現第三者委員会調査行為自体の調査も必要ではないかと思われます。 この点、再調査の範囲には、現第三者委員会調査行為自体調査対象であり、その際、必要があれば、再調査委員による現第三者委員への事情聴取も可能である旨、私自身が文部科学省担当者から聴取してきています。 そこで、現第三者委員会の調査自体を調査対象とするか否かを含めて、現在想定されている再調査委員会の調査内容、つまり、再調査委員会に対する諮問事項を可能な範囲で明らかにしてください。 ○議長(中川明雄) 市長。 ◎市長(今津寛介) 再調査の諮問事項については、文部科学省のいじめの重大事態の調査に関するガイドラインに基づき、被害者側に対して事前に説明しながら決めていくことになりますが、現時点で、既に、御遺族側の所見書では、最終23ページに再調査の諮問事項として6項目の要望が私に示されているところです。 1点目は、いじめの定義とそれに基づくいじめの事実認定に関するものであり、2点目については、そのいじめと自死の関係についてでございます。また、3点目及び4点目については、再調査によっていじめの事実、自死との関係が再確認された際の学校及び教育委員会の対応に関するものでございます。5点目については、これらを踏まえて再発防止策等を再度検証することで、最後の6点目は、発達障害者支援の観点からも検証を求めるものであると理解しております。 私は、対策委員会の調査結果については、今後の再発防止策の策定に資するものと一定程度評価をしておりますが、御遺族だけでなく、私自身も今回のような痛ましい事案の再発防止を徹底するためには、事実認定のさらなる調査や専門的な視点からの再検証が必要であると判断し、まずはいじめの事実関係の再検証を行い、その上で、認定されたいじめと死亡との関連性の再検証、そして、再検証を踏まえての学校、市教委の対応検証や再発防止策の評価を諮問していくことを考えております。 また、再調査は調査の結果についての調査でございますので、調査対象にはさきの調査を実施された対策委員会も含まれることになります。 ○議長(中川明雄) 高橋ひでとし議員。 ◆高橋ひでとし議員 第4に、再調査委員会の調査期間について質問します。 現第三者委員会では、委員会発足後、実際の関係者の聴取まで相当期間を要し、その取りまとめにも時間がかかり、その結果、提出期限が守られなかったという重大な問題が生じてしまいました。 そこで、再調査開始及び最終報告期限等、再調査に向けた今後の予定されるスケジュールを具体的に明らかにしてください。 特に、報告提出期限をいつ頃と定める予定であるか、その期限遵守のためにいかなる方策を予定しているのか、明らかにしてください。 ○議長(中川明雄) 市長。 ◎市長(今津寛介) 再調査実施までのスケジュールでありますけれども、本件は、さきの調査においてもその進捗状況に対する御遺族の不満が強く示される経過をたどってまいりましたので、御遺族の心情にしっかりと寄り添うためにも、可能な限り早期に再調査委員会を設置することが望ましいと認識をいたしております。 このため、必要な予算措置と体制を整えるべく、今後、補正予算等を提案させていただき、御承認いただけましたなら、速やかに委員の選任手続を進め、11月中に再調査委員会の立ち上げと諮問を行いたいと考えております。 調査期間につきましては、再調査委員会の方針によることになりますので、こちらから期限を指示することはできませんが、御遺族からは、再調査に当たっては調査のスピードよりも徹底した調査を行ってほしいと求められていることもありますので、そうした点も意識しながら、また一方で、一日でも早く真相解明につながる結果が示されるよう、委員会に伝えていきたいと考えておりますし、再調査委員会が設置され、調査方針等が決まった時点で調査のスケジュールをお示しいただき、節目節目での進捗状況の確認を求めていきたいと考えております。 ○議長(中川明雄) 高橋ひでとし議員。 ◆高橋ひでとし議員 最後に、再調査委員会と御遺族との信頼関係確保の方策について質問します。 現第三者委員会と御遺族側との信頼関係は、第三者委員会側の不手際によって、もはや完全に破壊されたと言ってもよい事態ではないかと存じます。再調査成功のためには、調査する側とされる側の信頼関係は不可欠です。 今後、市長は、どのようにして御遺族側と信頼関係の再構築をしようと考えておられるのでしょうか。市長御自身がこれまで御遺族の思いを酌み取る努力をされてこられたのかを含めて、明らかにしてください。 ○議長(中川明雄) 市長。 ◎市長(今津寛介) 私は、市長就任以来、この重大問題に関しては特にしっかりと対応していかなければならないと考え、御遺族の心情をしっかりと受け止めて、対策委員会にも、その都度、働きかけてきたところでございます。 また、同時に、再調査は、さきの対策委員会の調査同様、遺族に寄り添いながらも、あくまでも調査の公平性、中立性はしっかりと守っていくことが最も重要なことでもございます。 このため、文部科学省のいじめの重大事態の調査に関するガイドラインにも示されているとおり、調査の目的や見通し、調査結果の報告などについて、御遺族側には、適宜、丁寧に行う考えであり、例えば、委員の選任につきましても私が人選することになりますが、その際に御遺族側の御理解を得ながら進めてまいる考えでございます。 ○議長(中川明雄) 高橋ひでとし議員。 ◆高橋ひでとし議員 私たち自民党・市民会議は、この問題の抜本的・本質的解決なくして未来の旭川市は存在しないと確信し、この問題の真相究明を、何者にも忖度せず、隠蔽を許さず、事件の風化を許さず、責任者の責任逃れを絶対に許さないという強い決意の下に、日々、徹底的に進めてまいりました。 先日の市長の再調査実施の正式表明の中に、現在、そして未来の旭川市の子どもたちを守り、そして、二度とこのような悲しくて痛ましい事態を起こさないために、再調査を実施する旨の発言がございました。その強い決意の下で、今回の最終報告では残念ながら不明確となった死といじめとの因果関係、被害者側の心理的要因といじめとの関係性、学校内でのいじめの存否について、このまま終わらせて事件を風化させることは絶対に許さず、再調査により徹底的に解明していただき、旭川市の背後に眠る巨悪を絶対に許さない結論になることを祈念いたしまして、私からの質問を終わります。 ○議長(中川明雄) 以上で、高橋ひでとし議員の質問を終了いたします。(高橋ひでとし議員、議員席に着席) ○議長(中川明雄) 次に、白鳥議員。(白鳥議員、質疑質問席に着席) ◆白鳥秀樹議員 おはようございます。 旭川市いじめ防止等対策委員会第三者委員会最終報告が出て、もう、少し日にちがたっているわけでありますが、このいじめの問題について言いますと、昨年、今津市長が就任して、代表質問の中で私も質問させていただきました。その後の一般質問でも、市長とのやり取りをいろいろさせていただきました。そういうこともありまして、今日は、会派を代表しての質問に立たせていただきたいというふうに思うところであります。 市長は、この問題について言いますと、私との見解が違っておりました。この間の質疑の中でですね。私は、第三者委員会の結論をもって、それを私の考え方にしたいというふうに言ってまいりましたけども、市長は、重大事態として認定をしていれば救われた命だったというような認識でありまして、かなり、認識としては私と一致しないなということを思ってまいりました。 私自身は、今回の第三者委員会の最終結論が、残念ながら、亡くなったことに対する因果関係が不明だと、そういう結論であったことについては、一生懸命、第三者委員会も1年4か月にわたって様々な苦労もあったんだろうし、教育委員会の事務局も入っていませんので、膨大な資料を作ることも大変手間がかかったというふうに思います。そういう意味では、非常に苦労したという意味では評価をしたいというふうに思いますが、不明だという結論は大変残念だというふうに思うところであります。 先ほど高橋ひでとし議員からもありましたけども、受け取った資料には、残念ながら、北海道新聞の報道でありますけども、私はとても勘定をしている暇がなかったものですから、166ページですか、このうち約3分の1が黒塗りという状況になっていまして、非常に、何でこの結論に至ったのかなということが分からないところがたくさんありました。 そこはしっかりとお聞きをしながら埋めていかなきゃいけないのかなというふうには思うんですけども、いずれにしましても、3分の2の土俵に立っているのと、この全部、真っ白な部分、黒塗りされていない資料につきましては、お伺いしますと、教育委員会と市長と、それから遺族、関係者ということだと思いますけど、そこにしか渡っていないということですから、そこは、私の3分の2の土俵とずれがあることについてはぜひ御理解をいただいた上で質問していきたいというふうに思います。 まず、そのことについてでありますけども、いじめの重大事態に係る調査報告書については、教育委員会から市長に手交されたんですが、我々議員のところに20日に配付された報告書には違いがある、我々に配付された報告書にはかなり黒塗りの部分がある、これはどのように理解をしたらいいのか、まず、そこをお聞きしておきたいと思います。 ○議長(中川明雄) 品田学校教育部長。 ◎学校教育部長(品田幸利) 9月12日に市長に報告をいたしました調査報告書につきましては、原本をそのまま複写したものでありますが、20日に議会資料として配付をさせていただきました公表版につきましては、旭川市個人情報保護条例をはじめ、御遺族の御意向等を踏まえ、教育委員会において、非公表とすべき部分にマスキングを施したというものでございます。 ○議長(中川明雄) 白鳥議員。 ◆白鳥秀樹議員 個人情報等、遺族の意向を踏まえてということで、先ほど高橋ひでとし議員からもありましたけども、秘密会であればそこはオープンにできるということも我々もちょっと調べてはきましたけども、そこまで求めたとしてもなかなか難しいのかなということもありまして、取りあえず、いろいろ何点か、先ほど言いましたけど、お聞きする中で、この黒塗りの部分を埋めていきたいなというふうに思います。 まず初めに、この最終報告書に対する市教委の受け止めをお聞きしておきたいと思います。 ○議長(中川明雄) 学校教育部長。 ◎学校教育部長(品田幸利) 本件重大事態に係る調査報告書におきましては、いじめとして取り上げる事実のほか、教育委員会における重大事態の認知の遅れや対応方針の誤り、学校の組織体制の問題や当該生徒への支援の不足など、様々な指摘をいただいたところであり、いずれも教育委員会として深く反省すべきものと厳粛に受け止めております。 今後、調査報告書の内容を十分に検証し、二度と同様の事態が起こることのないよう、教育委員会自らが抜本的に改める姿勢で、学校と一丸となっていじめ防止対策に全力で取り組んでいかなければならないものと厳しく認識しているところでございます。 ○議長(中川明雄) 白鳥議員。 ◆白鳥秀樹議員 ちょっと違う課題になって申し訳ないんですけども、来週の26日には、このいじめの問題と、それから、例の旧統一教会の問題でもまた一般質問をやろうと。当初は20日の予定でしたから、そういう意味では大変窮屈な日程になっているんですが。 今お聞きして、この間、いじめについて新たにやろうとしていた中身につきましては、既にこの8月下旬ぐらいで旭川市も500件ぐらいいじめが発生し、それに対応しているということですから、この重要な課題ももちろんしっかり処理しなきゃいけませんけども、日々起きているいじめの問題について、しっかりと対応しているのかなというふうに認識はしたいんですが、いずれにしても、週明けにまたお聞きをしたいということで、教育委員会としてはしっかり受け止めたいということですので、ぜひ、その立場に立ってやっていただきたいというふうに思います。 次に、引き続き、教育委員会ですが、廣瀬さんに対するいじめの認定と廣瀬さんの死は自殺だとしています。しかし、自殺した原因は不明としていることについて、市教委はどのように受け止めているのか、お聞きをしたいというふうに思います。 ○議長(中川明雄) 学校教育部長。 ◎学校教育部長(品田幸利) 当該生徒が死亡に至った過程の検証につきましては、旭川市いじめ防止等対策委員会への諮問事項の一つであり、このことの検証に当たっては、当該生徒が出生時から令和3年3月までの期間に経験した出来事がどのように精神状態に影響を及ぼし、それがどのように変遷していったかについて、専門的な視点から検討がなされており、亡くなった原因について不明とされていることにつきましては、その結果であると受け止めているところでございます。 ○議長(中川明雄) 白鳥議員。 ◆白鳥秀樹議員 この辺のところが、6月の二十何日でしたか、川に入水してから、それから病院に入ったというところまでの資料はあるんですが、最後の結論のところに何行か書かれていますけども、それで不明だということで、非常に、中身を読んでもなかなか読み切れないという内容になっていましたので、今の説明は、一応、見えていない部分をそれなりに表現してくれているのかなというふうな認識に立った上で、次の質問に入りたいんですが、廣瀬さんが入水した後、病院に入院していますが、その後、今言ったように1年8か月が経過して行方不明になりました。 約1か月後に永山の公園で凍死して発見されていまして、この1年8か月の間に何があったのか、報告書は黒塗りで不明だということなんですけども、ぜひ説明を願いたいというふうに思います。 ○議長(中川明雄) 学校教育部長。 ◎学校教育部長(品田幸利) 調査報告書における当該期間の出来事につきましては、入院中の出来事や退院後の家庭での生活状況、転校先の中学校での様子などについて記載があるものの、非公開としている部分があり、詳細に説明することはできませんが、報告書におきましては、入院中に情動不安定となったり自傷行為が見られたりしたことや、自室に引き籠もりがちでゲームやSNSをして過ごすことが多かったなどの記載があるところでございます。 ○議長(中川明雄) 白鳥議員。 ◆白鳥秀樹議員 今言った説明は報告書には書かれているんですけど、さらにその詳しい状況が実はあるんじゃないかなというふうには思うんですが、それ以上、踏み込めないんだなというふうなことですので、ここについては取りあえずここで終わりたいと思います。 次に、市長のほうにいろいろお聞きしたいんですが、まず、この調査報告書に対してどのような見解を持っているのか、お伺いしたいと思います。 ○議長(中川明雄) 今津市長。 ◎市長(今津寛介) 調査報告書につきましては、4つの諮問事項に対し、一定の調査結果がしっかりと報告されているものと感じております。 さきに中間報告書が示された際に、私のほうから質問し、対応を確認していた事項についても一定程度反映されていることや、当時の学校や教育委員会の対応についても詳細や問題点の提起が報告されており、また、対策委員会としても、二度とこのような痛ましい事態を起こさせないため、徹底した再発防止策が必要であるという姿勢が強く示されているなど、その点は評価したいと思っています。 ○議長(中川明雄) 白鳥議員。 ◆白鳥秀樹議員 市長の言われるとおりだというふうには思うんですけども、再発防止策は非常に細かくいろいろ書かれておりました。でも、肝腎な死に至った原因なりが不明だということになると、本当にその対策でいいのかどうなのかというのは、私としては大変疑問を呈するところであります。 次に、市長は、所見書に対してどのような見解を持っているのか、これもちょっと聞いておきたいと思います。 ○議長(中川明雄) 市長。 ◎市長(今津寛介) 所見書におきましては、調査そのものの姿勢に対しても多くの疑義や課題が指摘されており、これらの内容が、到底、御遺族が納得のいくものでなかったこと、また、それらを踏まえ、再調査を強く要望されていることを重く受け止め、御遺族の心情に寄り添い、誠実に対応してまいりたいと改めて感じているところでございます。 ○議長(中川明雄) 白鳥議員。 ◆白鳥秀樹議員 私も、御遺族の側に寄り添ってというのは大変重要なことだというふうに思います。ただ、やっぱり、公正、中立にやらなきゃならぬという課題も一方でありますので、そこは、先ほどとも重複しますが、高橋ひでとし議員も述べておりましたので、省略したいというふうに思います。 そこで、新たな第三者委員会の立ち上げについて、再調査委員会についてお聞きをしておきたいと思います。 今定例会では、前段で補正予算の審議を行ってきました。それに合わせて、再調査の立ち上げ、それに関する補正予算等の提出が考えられたのではないかというふうに思うんですが、その辺はどんなふうに市長は思っておりますか。 ○議長(中川明雄) 市長。 ◎市長(今津寛介) 再調査を実施するには、附属機関の設置が必要なため、補正予算の提案が必要でありますが、対策委員会から教育委員会に対する答申と教育委員会から私への報告、御遺族側の所見書の提出が9月12日であり、その後に私が再調査実施の判断を行っており、さきに御議決いただきました今議会提出の補正予算案には盛り込めなかったところでございます。 ○議長(中川明雄) 白鳥議員。 ◆白鳥秀樹議員 時間的に非常に難しかったということは私も分かるんですが、大幅に日程を変えてでも、今、この場を設けていることについては、先日、市長も感謝しているという言葉がありましたので、これ以上は、実は、あと何点かあったんですけど、ちょっと省略をさせていただきました。 そこで、この第三者委員会について、立ち上げ、再調査する旨を述べましたけども、これは高橋ひでとし議員と重複していますが、改めて、その理由についてお聞きしておきたいと思います。 ○議長(中川明雄) 市長。 ◎市長(今津寛介) 私は、対策委員会の調査結果については、今後の再発防止策の策定に一定程度資するものと評価をしておりますが、御遺族側から私に対して再調査の実施が強く求められており、また、御遺族だけではなく、私自身も、今回のような痛ましい事案の再発防止を徹底するためには、事実認定のさらなる調査や、より専門的な視点からの再検証を求めていくことが必要であると判断したところでございます。 ○議長(中川明雄) 白鳥議員。 ◆白鳥秀樹議員 ありがとうございます。 しっかりやるということは非常に大事だというふうに私も思います。正直言いまして、まだ不明だという結論では私自身も納得がいきませんので、ぜひ、そこは、これからこの後にお聞きしますけども、しっかりやっていただきたいなというふうに思います。 そこで、人選についてなんですが、様々、報道がされていますけども、それは事実なのか、その辺のところをちょっとお伺いしておきたいと思います。 ○議長(中川明雄) 市長。 ◎市長(今津寛介) 再調査実施の意向を表明したところであり、今後、再調査に必要な補正予算案等を提出させていただきたいと考えておりますが、委員の人選については、現在、庁内で検討しているところであり、委員の選任手続を進めている状況ではございません。 ○議長(中川明雄) 白鳥委員。 ◆白鳥秀樹議員 さきの報道では、道内外から弁護士とか精神科医、8名という数字ももう具体的に報道されているんですよね。 これは、ダブって申し訳ないんですけども、なぜ、そういう報道があるのか。今の答弁からいうと、これから選任を進めていきたいということですから、非常に、どこかで情報が先走ってしまっているのかなという気がします。 ぜひ、そういう意味では、人選に当たって、これからやるということですから、しっかり公平性を確保する、担保する、中立性を担保するという意味では、しっかりそういう選任をしていただきたいということを申し上げたいというふうに思います。 ここは、高橋ひでとし議員とも重複していますので、私のほうから指摘だけさせていただいて、次の質問に入りたいと思います。 次に、いじめの再調査委員会の立ち上げに当たって、現行条例の改正が必要であるというふうに考えていますが、その内容が分かりましたらお示しをいただきたいと思います。 ○議長(中川明雄) 浅田子育て支援部長。 ◎子育て支援部長浅田斗志夫) 現在の旭川市いじめ防止等連絡協議会等条例では、旭川市いじめ防止等対策委員会には臨時委員を置くことができますが、旭川市いじめ問題再調査委員会には置くことができる規定がございませんので、同様に委員を置くことができるようにさせていただきたいと考えてございます。 また、委員報酬についても、旭川市特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償等に関する条例で現在は日額1万2千円となっておりますが、再調査には特に高度な専門性を要するとともに、さきの対策委員会においても報酬の低さに対する改善の要望もありましたので、他都市の事例も参考にし、現行から引き上げさせていただきたいと考えております。 ○議長(中川明雄) 白鳥議員。 ◆白鳥秀樹議員 これは情報で、私は具体的には見なかったんですけども、何か、旭川弁護士会が一千数百万円にわたって弁護士会として負担をしたというような話もちらっと聞いておりまして、そういう意味では今の報酬ではかなり厳しかったのかなと。45回にわたっての会議を持ちながら今回の最終報告書を作っているわけですから、そこはぜひ見合うような形で、具体的な金額は、何か聞いておりましたけども、今の答弁ではありませんでしたが、適切であるのかどうなのかも含めて、しっかりと引上げについて検討していただきたいと思いますし、後で出てきますけど、委員の問題も、これは5名というふうに、今、条例上はなっていますけども、ここについても何らかの形でやる必要があるということだというふうに私は認識をしています。 次の質問にしますが、今回、私たち議員が受け取っている黒塗りの資料がありますけども、少なくとも再調査委員会には、当然、真っ白なやつと、それから様々な資料が渡るんだろうなということだと思うんですが、そこはしっかりと確認しておきたいと思いますし、当然、再調査委員会が、様々な、それを基礎としながら、審議、調査を深めていくということだというふうに思いますので、一応確認をしておきたいと思います。 ○議長(中川明雄) 子育て支援部長。 ◎子育て支援部長浅田斗志夫) 再調査委員会は、いじめ防止対策推進法第28条第1項に基づく調査結果の調査、審議を行うため、さきの対策委員会で調査した資料を含めて全てのものが引き継がれる想定であり、議会に提出させていただきました公表資料とは別の調査報告書が渡ることになります。 ○議長(中川明雄) 白鳥議員。 ◆白鳥秀樹議員 当然だというふうには思うんですが、我々自身も3分の1が塗られているものを見ながら、正直言うと、大変不信感を感じておりまして、法律上、やむを得ないということなんでしょうけども、そういう意味では、しっかりとそこは引き継いでいただきたいなということを申し上げておきたいと思います。 次に、再調査に係る補正予算につきまして、これも報道されたというふうに思いますが、850万円ということが示されておりました。 どこで、どういうふうになったのか、よく分かりませんけども、その根拠についてお示しをいただきたいと思います。 ○議長(中川明雄) 子育て支援部長。 ◎子育て支援部長浅田斗志夫) 再調査には、附属機関の設置が必要であり、これに係る運営経費として補正予算が必要となります。 現時点では、5人の委員のほかにも、調査を補助したり、あるいは、委員が臨時的に意見を伺う専門家などを委員として設置することも想定しまして、委員会を月3回程度のペースで開催するものとして、これに係る委員報酬や旅費等を計上しますと850万円程度と考えております。 ○議長(中川明雄) 白鳥議員。 ◆白鳥秀樹議員 非常に分からない答弁ですけども、この後、ここについてもう少し掘り下げていきたいと思いますが、850万円で5人プラスアルファということですから、これは年度内ということなのかなというふうには思うんですけども、これに関わって、先ほどの高橋ひでとし議員と重なってしまいましたので、省略はしたいと思うんですけども、スケジュールの問題についてですね。 これは、今の850万円の話と大きく関わってくるものですから、市長からも、この間、当選してから、再三、今の対策委員会に対して、もう解散したのかどうか、ちょっと分かりませんけども、12月末までとか8月とかという言葉が出てきていたというふうに思います。 そういう意味では、今回、もう一回聞きますけども、立ち上げる再調査の第三者委員会に対する諮問事項とか調査事項は先ほどありましたので、おおむねのスケジュールについて改めてお聞きしたいと思います。 ○議長(中川明雄) 市長。 ◎市長(今津寛介) 一部重複いたしますけれども、御理解いただきたいと思います。 再調査の諮問事項につきましては、文部科学省のいじめの重大事態の調査に関するガイドラインに基づき、被害者側に対して事前に説明しながら決めていくことになりますが、現時点で既に遺族側の所見書では、最終23ページに再調査の諮問事項として6項目の要望が私に対して示されております。 1点目は、いじめの定義とそれに基づくいじめの事実認定でございます。2点目につきましては、そのいじめと自死の関係、3点目及び4点目につきましては、再調査によっていじめの事実、自死との関係が再確認された際の学校及び教育委員会の対応に関するものであり、5点目につきましては、これらを踏まえて再発防止策等を再度検証することでございます。最後の6点目は、発達障害者支援の観点から検証を求めるものであると理解をいたしております。 私は、対策委員会の調査結果については、今後の再発防止策の策定に一定程度資するものと評価をしておりますが、御遺族だけではなく、私自身も、今回のような痛ましい事案の再発防止を徹底するためには、事実認定のさらなる調査や、新たな視点からまずはいじめの事実関係の再検証を行い、その上で、認定されたいじめと死亡との関連性の再検証、そして、再検証を踏まえての学校、市教委の対応検証や再発防止策の評価を諮問していくことを考えております。 再調査実施までのスケジュールでございますが、本件は、さきの調査においても、その進捗状況に対する御遺族の不満が強く示される経過をたどってまいりましたので、可能な限り早期に再調査委員会を設置することが望ましいと認識いたしております。 このため、必要な予算措置と体制を整えるべく、今後、補正予算等を提案させていただき、御承認いただけましたら、速やかに委員の選任手続を進め、11月中に再調査委員会の立ち上げと諮問を行ってまいりたいと考えているところでございます。 ○議長(中川明雄) 白鳥議員。 ◆白鳥秀樹議員 高橋ひでとし議員と同じ答弁で、大変申し訳ないんですが、なぜ、もう一回聞いたかというと、今回、所見書の中で、いじめの認定について、るる触れられております。要するに、現在の第三者委員会のいじめの認定は幅が狭いんじゃないかということが触れられております。中で触れられている事例として言われているのは、学級、クラスでの孤立感とか、アンケート調査の中でも無視するとかという話も出てきたりしておりまして、そこをしっかりいじめの認定の中に入れるべきだということを実は触れられているし、市長も当然読んでいるから分かっておられると思います。 結局、2019年4月に入学していますよね。それから、今、既に3年6か月が経過していますよね。これから11月に第三者委員会を立ち上げるということですから、どんどん時間がたっていくわけで、私は、非常に、中身を慎重にやらなきゃいけないのは十分理解はしていますけども、時間とともに記憶が、どんどん、私なんか、昨日、何を食べたか忘れてしまうぐらい、残念ながら記憶が薄れていくんですけども、これは、もう本当に3年半たって、さらに4年、5年ということになっていくと、本当に、子どもたちは1クラス何人だか分かりませんけど、40人近くいるとしたら、あまり、記憶になくなってきている人がどんどん出てくるんじゃないかということを非常に危惧します。遺族の所見書の中をしっかりと確認するとしたら、早いうちに、早いところで調査を進めなければ、その記憶は、どんどん、どんどん、大事な真実が見えなくなっていくんじゃないかというふうに思うんですよね。そういう意味では、早く立ち上げることについては、私は、市長が言われているからいいんですけども、後ろを、期限を区切ることも含めて、これはやらなければならないんじゃないかというふうに思うんですよね。 先ほど850万円の話を若干しましたけど、850万円で計算すると、これは年度内の予算だということだから、そういうことで5か月分の予算だということですけども、これは、私は最初は全部なのかなと思いましたら、5か月分の予算だからこれでということなんだけども、さらに1年とかということになると、この1.5倍とか2倍とかになるわけですから、費用の問題も含めてありますから、そして、時間の問題も当然あるわけでありまして、ぜひ、そこは、後ろをどこにするのか、少なくとも市長の思いぐらいは語ってほしいんですよね。 ○議長(中川明雄) 市長。 ◎市長(今津寛介) 対策委員会が行った調査においては、スピード感の問題もありましたが、遺族に寄り添い、情報を届ける、調査に当たって要望を受け入れるといった配慮が欠けていたところがあると考えています。 御遺族からは、再調査に当たっては、調査のスピードよりも徹底した調査を行ってほしいと求められていることもありますので、そうした点を意識しながらも、一方で、一日も早く真相解明につながる結果が示されるよう委員会に伝えていきたいと考えております。 また、調査を行うのはあくまでも第三者委員会ですので、調査結果に私の意見が反映ということは決してありませんし、あってはならないことは当然でありますが、私としては、さきの調査では結論が得られなかった点が明らかになり、調査を尽くしたということが御遺族にも御理解いただけるようになることを願っているところでございます。 ○議長(中川明雄) 白鳥議員。 ◆白鳥秀樹議員 およそ何か月とかということは、今、示せませんか。 最終報告というか、再調査の第三者委員会はおよそいつ頃までには結論を出してほしいという市長の今の思いをお聞きしたいなと思うんですが、それはありませんか。 ○議長(中川明雄) 市長。 ◎市長(今津寛介) 繰り返しになって申し訳ありませんけれども、あくまでも調査を行うのは第三者委員会でございますので、調査結果に私の意見が反映ということは決してあってはならないと思っております。 また、さきの調査では結論が得られなかった点が明らかになり、調査を尽くしたということが御遺族にも御理解いただけるようになることを願っているところでございます。 ○議長(中川明雄) 白鳥議員。 ◆白鳥秀樹議員 要するに、現在ある第三者委員会に対しては、市長は、何度も何度も、いつまで、いつまでという話をしてきましたけども、そういう意味では、新たに直属に立ち上げる第三者委員会に対しては、いつ頃までという話はしないということなんですね。そういうことでよろしいですか。 終わります。 ○議長(中川明雄) 以上で、白鳥議員の質問を終了いたします。(白鳥議員、議員席に着席) ○議長(中川明雄) 暫時休憩いたします。休憩 午前11時05分────────────────────────────────────────────再開 午後 1時01分 ○議長(中川明雄) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 緊急質問を続行いたします。 高花議員。(高花議員、質疑質問席に着席) ◆高花えいこ議員 初めに、改めまして、亡くなられた女子生徒に心より哀悼の意を表しますとともに、御冥福をお祈り申し上げます。 御遺族におかれましては、いじめの認定、事実に基づいた真実が判明する調査報告書の提出を待たれたことと思います。 それでは、通告に従って、緊急質問をいたします。 いじめの重大事態に係る調査報告書について伺います。 旭川市いじめ防止等対策委員会、以下、第三者委員会と言います。9月12日、いじめの重大事態に係る調査報告書と御遺族からの所見書が教育長へ提出され、同日、市長へ手渡されました。議会には、一昨日の20日に報告があったばかりです。 本件生徒が令和元年6月に川に入った段階で重大事案であったにもかかわらず、旭川市教育委員会は、いじめとの課題認識を持っていませんでした。調査報告書では、いじめアンケートでいじめ被害を訴えていなかったことなど、様々な理由により、6月の段階では、通常の対応として、担当課において学校への指導助言を行う事案と判断いたしました。 なお、当時の市長には報告もせず、報告したのは9月でありました。本事案は、速やかにいじめと判断し、対応する必要があったと思えてなりません。 なぜ、教育委員会では事案発生を把握した時点でいじめと認知できなかったのか、第三者委員会も不思議だったのではないかと思います。調査報告書では、教育委員会がいじめの重大事態として対応しなかったことについて、ガイドライン違反にとどまらず、法律違反になることは、ガイドラインを一読すれば明らかであったと厳しく明記されています。 教育委員会として、このことをどのように受け止めているのでしょうか。 ○議長(中川明雄) 品田学校教育部長。 ◎学校教育部長(品田幸利) 調査報告書における当該の指摘につきましては、旭川市教育委員会が、令和元年6月に当該生徒が入水した経緯や上級生との関わりなどについて把握した際に、法やガイドラインを踏まえ、いじめの重大事態として対処すべきであったと深く反省をしているところでございます。 御指摘を真摯に受け止め、法やガイドラインの理解など、教育委員会職員としての専門性を高めるとともに、重大事態に適切に対処できるよう、ガイドラインに準拠したマニュアルの整備に取り組み、対応の徹底を図ってまいりたいと考えております。 ○議長(中川明雄) 高花議員。 ◆高花えいこ議員 調査報告書では、X中学校とY中学校における謝罪の場を設けることに関してのやり取りが何十ページにもわたってありました。 教育委員会としては、X中とY中に、本件生徒の保護者の意向を踏まえ、代理人弁護士同席の上、謝罪の場を設定することを求めたことに対し、いろいろなやり取りの末、最終的に、X中は9月11日、Y中は8月29日にようやく謝罪の場が持たれました。つまり、関係生徒と保護者の謝罪まで長い時間が経過いたしました。 調査報告書を読んでいきますと、X中の校長は、最終的には教育委員会の指導を受け入れていますが、当初は教育委員会の指導に従わなかったことがうかがえます。このような場合、教育委員会の権限で謝罪の場を設定することはできなかったのか、また、教育委員会ではなぜ速やかに学校長を説得できなかったのでしょうか。 ○議長(中川明雄) 学校教育部長
    学校教育部長(品田幸利) 謝罪の場につきましては、当該学校の校長は、教育委員会の指導に従うことはできないとの意思を示していたものの、最終的には指導を受け入れ、学校が主体となって弁護士同席の謝罪の場を設定いたしましたが、教育委員会では、当該学校の校長が弁護士同席の下での謝罪を最後まで拒んだ場合、教育委員会が主催し、謝罪の場を設定することとしていたところでございます。 また、当時の教育委員会の指導につきましては、生徒指導も含めた学校内の指導の責任者としての校長の判断も一定程度尊重しておりましたが、そうした対応については調査報告書教育委員会の消極性等が指摘されているところであり、教育委員会が指導力を強く発揮すべきであったと深く反省をしているところでございます。 ○議長(中川明雄) 高花議員。 ◆高花えいこ議員 X中の教頭や当時の担任について不適切な言動があったと取り上げられていたこともございましたが、このことは今回の調査の中で明らかになったのでしょうか。 ○議長(中川明雄) 学校教育部長。 ◎学校教育部長(品田幸利) 調査報告書においては、当該学校の教頭や担任の個別の具体的な言動については記載をされていないところであります。また、教育委員会の聞き取りでは、報道やインターネット等で取り上げられた内容の全てについては本人等から確認を行っておりませんが、少なくとも、教頭につきましては、当該生徒の性的な画像を自らの携帯で撮影したことや、保護者に対し、当該生徒をないがしろにし、加害生徒を擁護するような発言を行ったこと、また、担任については、私的なことを理由に当該生徒からの相談対応を行わなかったことについては否定をしております。 ○議長(中川明雄) 高花議員。 ◆高花えいこ議員 不適切な発言はなかった、否定をされたということが、今、分かりました。 次の質問に行きますが、本件生徒の死因について、調査報告書では自殺と考えられるとされています。 教育委員会では、これまでの議会の中で、警察からは事件性はないと聞いているという答弁が何回かありました。今回の調査報告書の中には、事件性はないという文言はどこにもありませんでした。果たして警察からの情報というのは分析されているのでしょうか、伺います。 ○議長(中川明雄) 学校教育部長。 ◎学校教育部長(品田幸利) 調査報告書では、遺族の了承が得られた範囲において警察からも資料の提供を受けたと記載されておりまして、今回の調査では、そうした情報を踏まえ、諮問事項の検証が行われたものと認識しております。 ○議長(中川明雄) 高花議員。 ◆高花えいこ議員 警察も協力した形なのかなというふうには受け止めました。 次に、再発防止策について伺います。 調査報告書では、いじめへの対応については、いじめをはじめ不登校や非行など不適応行動への早期発見、早期対応ができる組織的システムを創設するなど6項目です。次に、いじめ予防については、情報共有のシステムの確立など3項目、安心して暮らせる社会作りについては、学校の組織体制、勤務形態の再構築など2項目、計11項目の再発防止策について詳細説明が記載されました。これは、組織的システムの創設とか、情報共有のシステムの確立など、できること、できないこと、時間がかかるもの、様々あると思いますが、この再発防止策を受けて今後どのように対応していくのか、見解をお聞きいたします。 ○議長(中川明雄) 学校教育部長。 ◎学校教育部長(品田幸利) 調査報告書では、本事案で明らかになった課題を踏まえ、数多くの具体的な再発防止策の提言が記載されており、その趣旨や内容を踏まえてしっかりと対応する必要があるものと認識しております。 そのため、提言にある再発防止策のそれぞれについて具体的な取組を検討しているところであり、今後、北海道教育委員会の指導助言をいただくとともに、市長部局とも連携しながら提言を踏まえた取組を進めてまいりたいと考えております。 ○議長(中川明雄) 高花議員。 ◆高花えいこ議員 次に、教育委員会の抜本的な改革について伺います。 本事案は、複数校にまたがる事案でありました。各学校任せにせず、教育委員会がもっと主体的に取り組むべきであったと考えております。このことは、調査報告書でも指摘されていました。また、学校の設置者としての責任についても言及されておりました。 教育長は、20日の本会議で、教育委員会自らが抜本的に改める姿勢で、学校と一丸となっていじめ防止対策に全力で取り組んでいかなければならないものと厳しく認識しておりますと言われました。どういったところを抜本的に改めていくお考えなのでしょうか、伺います。 ○議長(中川明雄) 黒蕨教育長。 ◎教育長(黒蕨真一) 調査報告書におきましては、いじめとして取り上げる事実のほか、市教委の主体的に取り組む姿勢や、当該生徒への支援の不足など、様々指摘されており、いずれも教育委員会として深く反省すべきものと厳粛に受け止めております。 御提言をいただいた再発防止策につきましては、具体化に向けて検討を進め、実施できるものから速やかに取り組んでまいりますが、まずは、教育委員会自体が、指摘事項を踏まえ、自らを正す意識を持ち、法制度やガイドラインの理解の徹底を図り、学校への指導助言の在り方など、基本的な部分から早急に認識を改め、立て直し、適切に実行していくことを最優先に、再発防止はもとより、いじめ防止対策に不退転の決意を持って取り組んでまいりたいと考えております。 ○議長(中川明雄) 高花議員。 ◆高花えいこ議員 ただいま、教育長から、不退転の決意と並々ならぬ決意でお答えいただいたと思います。既にできることは進めていただきたいと思いますし、今もどこかでいじめが行われているとしたならば、その進めが現場で生かされるようにしていただきたいなと思います。 次に、この調査報告書では、今後の学校の取組に資する内容が数多く記載されており、私は本市の全小中学校の教職員が読むべき報告書であると考えますが、教育委員会の認識を伺います。 ○議長(中川明雄) 学校教育部長。 ◎学校教育部長(品田幸利) 調査報告書において、学校の課題は個別の学校や教員個人の資質の問題ではないと明示されているなど、報告書の内容については、関係する学校のみならず、議員の御指摘のとおり、本市の全ての教職員の共通理解を図り、いじめの未然防止や早期対応等の取組の充実を図る必要があるものと認識しております。 そのため、今後、臨時の校長会を開催し、全ての校長に対して、調査報告書の内容を校内研修等を通じて教職員の共通理解を図るとともに、再発防止策に係る取組を、校長のリーダーシップの下、教職員一丸となって進めるなど、全ての教職員の理解と行動の徹底を図るよう指導をしてまいります。 ○議長(中川明雄) 高花議員。 ◆高花えいこ議員 つまり、この調査報告書は、教職員の共通理解を図りという言葉の中に、読み上げていくということなんだというふうに受け止めました。ぜひ、これだけのボリュームのものを読むのは大変だと思いますが、教職員の皆様には、様々考えさせられるところがあると思いますので、熟読をしていただきたいなというふうに思います。 次に、市長直属の再調査委員会による調査について伺います。 今回の調査結果では、女子生徒の自死といじめとの因果関係は不明となっております。これを明らかにし、何をどう改善するのかが重要だったと思うだけに残念に思います。 そこで、市長がいじめ防止対策推進法第30条第2項に基づく再調査を行うということは十分理解するところでございますが、そもそも再調査とはどういうものなのか、伺いたいと思います。 ○議長(中川明雄) 浅田子育て支援部長。 ◎子育て支援部長浅田斗志夫) いじめ防止対策推進法第30条に基づく再調査でございますが、同法第28条に基づき行われた調査の結果に対する調査でございますので、基本的には、対策委員会から示された各種資料と、これに基づく事実認定について検証していくところから始まります。 実際の具体的な調査方法については、再調査委員会の中で決定していくことになりますが、再調査委員会が新しい視点からこの検証作業を進めていく中で、判断材料と事実認定の関係において、事実の再確認や新たな事実の確認、あるいは、事実の誤認と思われるものがあったりするほか、これによって新たな調査を直接実施することも考えられます。 ○議長(中川明雄) 高花議員。 ◆高花えいこ議員 再調査によっては、今回の調査報告書から誤認だったり再確認ができたり、そういったことが生まれる可能性があるということだったと思います。 私は、このたびの調査報告書に期待したのは、いじめの認定といじめと自死との因果関係が明示されること、また、これを踏まえた再発防止策でありました。これだけ世間に注目されている案件の調査結果としては少々不十分と感じているところでもございますが、市長はどう思われているのか、伺いたいと思います。 ○議長(中川明雄) 今津市長。 ◎市長(今津寛介) 本件は、極めて痛ましい事案の被害者と遺族の思いに応えていくことはもちろん、社会に大きな影響を与えた事案でもありますので、この解明には、私は全力を尽くさなければならないと覚悟しております。 今回の調査報告書では、残念ながら、いじめと自死との因果関係に関する結果が不明とのことでありましたので、私としては、改めて、最後まで真相解明に努めることが私の責務であるとの思いから再調査を判断したものでございます。 ○議長(中川明雄) 高花議員。 ◆高花えいこ議員 ただいま、市長から、全力を尽くす覚悟であると再調査に対する思いが熱く語られたのかなというふうに思いました。 ただ、この再調査委員会の庶務は子育て支援部が担うことになっております。 最後の質問になりますが、この市長の思いを受けて、今回の重大事態に関する再調査委員会の運営を行うに当たり、子育て支援部は、事務局としてどのように受け止め、考えているのか、伺います。 ○議長(中川明雄) 子育て支援部長。 ◎子育て支援部長浅田斗志夫) 本件再調査委員会の事務局を担う立場といたしましては、委員が適切かつ迅速に調査に集中できるよう、最適な調査環境をつくることが責務であると受け止めてございます。 膨大な調査資料の正確な整理はもちろん、調査補助の指示への迅速な対応などで委員の負担が少しでも軽減されるよう、しっかりと補佐役を果たしてまいりたいと考えております。 ○議長(中川明雄) 高花議員。 ◆高花えいこ議員 本市にとって、再調査委員会の設置も、当然、初めてのことでございます。御遺族に寄り添った中の調査となることを願っております。 調査報告書の中で、後半にこのような文言がありました。他者を尊重し、自分の尊厳を守ることへの意識の醸成を図る、この文言が何度か出てきました。私は、この文言を見たときに、大切なことだ、いじめをなくすためにはこの気持ちを忘れてはいけない、そう思いました。 今後、教育委員会の抜本的な改革が形式的にならないよう注視していきたいと思います。幾ら改革をしたとしても、形式的であっては何の意味もございません。そこは気をつけていただきたいというふうに思います。 あわせて、教育委員会だけが変わるのではなく、学校現場での対応も変化がもたらされることを期待するとともに、再調査により御遺族が納得できる報告となることを願い、緊急質問を終わらせていただきます。 ○議長(中川明雄) 以上で、高花議員の質問を終了いたします。(高花議員、議員席に着席) ○議長(中川明雄) 次に、能登谷議員。(能登谷議員質疑質問席に着席) ◆能登谷繁議員 改めて、亡くなった当時中学2年生女子生徒の御冥福をお祈りするとともに、御遺族の皆様に哀悼の意を表したいと思います。 また、いじめの重大事態に係る調査報告書を大変困難な作業を経てまとめていただいた旭川市いじめ防止等対策委員会の皆さんに敬意を表します。 この問題で4人目の質問ですので重複は避けますが、流れに関わるところは一部重なりますので、お許しいただきたいと思います。 それでは、中間報告でいじめの認知については明らかになり、そのときに質疑もさせていただきましたので、本日は、最終報告で新たに明らかになった点について幾つか伺っていきたいと思います。 第4章、学校及び市教委の対応についての検証では、2019年6月に川に入る前からいじめがあったと母親が訴えていたこと、また、川に入った後も性被害もあることを訴えており、学校がそれらを認識していたことが明らかになりました。学校や旭川市教育委員会がいじめ及び重大事態としての認知をしなかった、判断できる十分な情報を持ちながらも、法やガイドラインに従った対応を怠ったことがしっかりと分析されております。 私ども日本共産党市議団は、今年4月15日の中間報告を受けて、市議団としての見解を4月18日に発表させていただきました。今回の内容は、私どもの見解とも一致し、評価できるものもあると考えております。 第三者委員会は、いじめの重大事態のガイドラインで、いじめの事実関係が確定した段階で重大事態として対応するのではなく、疑いが生じた段階で調査を開始しなければならないとされており、重大事態としての疑いがあることは明白なのであるから、重大事態として対処しなかったX中学校、当該中学の対応は明らかに誤りであったとしています。 市教委についても、2019年6月26日、母親から、本件生徒が性的な被害を受けた、川に入る自殺行為をしたとの連絡を受けており、その後、塗り潰していますが、黒塗りされた病院に入院したとの報告を受けていたのであるから、この時点で、本件がいじめによる重大な被害が生じた疑いがあるときに該当すると判断して、X中に対して、本件を重大事態と認知して報告するよう積極的に働きかけるべきであった、X中が重大事態と認知しないのであれば、市教委自身が認知して、法やガイドラインが規定するとおり対応すべきだったとも指摘しております。 学校や市教委が法やガイドラインに基づかない違法な対応を行ったと断罪しています。改めて、学校と市教委の責任が重大だと言わなければなりませんが、この点での教育委員会の受け止めを伺います。 ○議長(中川明雄) 品田学校教育部長。 ◎学校教育部長(品田幸利) 本件重大事態に係る調査報告書におきましては、いじめ防止対策推進法ガイドラインの理解不足、認識の欠如など、いじめの重大事態として対応しなかったことについて様々指摘されているところであり、いずれも教育委員会として深く反省すべきものと厳粛に受け止めております。 まずは、法制度やガイドラインの理解の徹底や学校への指導助言の在り方などについて認識を改め、再発防止の徹底に全力で取り組んでまいります。 ○議長(中川明雄) 能登谷議員。 ◆能登谷繁議員 2019年9月に地元月刊誌が川に飛び込んだ事件を報道すると、当該中学校の校長は、PTA会長と連名の保護者宛ての文書を配付し、ありもしないことを書かれた上、いわれのない誹謗中傷をされ、驚きと悔しさを禁じ得ませんとして、この問題を全面的に否定しました。この点も、私ども市議団としても問題を指摘してまいりました。 調査報告では、X中が把握していた事実によっても否定しようのない事実であり、当該記事が本件生徒に関する記事であることは明らか、当該文書を配付するに当たっては、本件生徒や母親の意向を確認する必要があったと考えられる、また、PTA会長は本件に関係のない第三者で、連名の文書にする必要も認められないとしています。 学校の対応は異常なものであり、PTA会長まで巻き込んだ校長の責任は重いと思われますが、教育委員会の認識を伺います。 ○議長(中川明雄) 学校教育部長。 ◎学校教育部長(品田幸利) 報道に対する学校の対応につきましては、調査報告書において、学校が当該文書を配付するに当たって本件生徒や保護者の意向を確認する必要があったことや、第三者であるPTA会長に本件の事実関係を伝えたことなどの問題点について指摘されているところであり、教育委員会としても問題ある対応であったと認識をしております。 そうした学校の対応について、当時、教育委員会として強い指導性を発揮できなかったことを深く反省しております。 ○議長(中川明雄) 能登谷議員。 ◆能登谷繁議員 北海道教育委員会がいじめと認知すべきことなどを指摘しているが、重大事態として対応するように指導していなかったことが明らかになりました。 昨年、私もこのことを質問しました。2019年10月28日になってからなので、相当遅い時期、しかも文書ではなかったことなど、道教委の指導は相当不自然なものだったと思います。そのときの道教委の対応について、市教委は、指導を受けた認識がなかったと当時答弁しておりました。 この調査報告で北海道教育委員会の指導が曖昧だったことが判明しましたが、調査報告との関係で市教委の認識にそごがないか、確認させていただきたいと思います。 ○議長(中川明雄) 学校教育部長。 ◎学校教育部長(品田幸利) 道教委から市教委への指導につきましては、当時、市教委としてはそうした指導を受けたとの認識はなく、議員の御指摘のとおり、調査報告書においても重大事態として対応すべきとはされなかったと記載されているところでございます。 しかしながら、市教委といたしましても、道教委からの指導の趣旨をきちんと確認し、いじめの疑いがある事案であると認識した上で対処していく必要があったものと受け止めており、対応に当たっては、道教委の指導や助言を仰ぎ、確認や連携をさらに緊密に行うことが重要であったと考えているところでございます。 ○議長(中川明雄) 能登谷議員。 ◆能登谷繁議員 小学校、中学校の引継ぎがなかったこと、転校先の中学校にも引き継いでいないことなど、学校現場の対応不足が指摘されていますが、教育委員会としてはどのように認識されているか、伺います。 ○議長(中川明雄) 学校教育部長。 ◎学校教育部長(品田幸利) 調査報告書においては、本件生徒の情報が進学先や転校先に適切に引き継がれていない状況や、学校内において一部の教職員にしか情報共有されていない状況が幾つも確認されたことについて指摘をされており、教育委員会として、児童生徒に係る情報の引継ぎの在り方などを改めて検討する必要があるものと認識しております。 このことについては、再発防止策の一つとして、幼小中高においての情報を統一様式にて記録し、進学先及び転校先に引き継いでいくような情報共有のシステムを確立することを提言されているところであり、道教委等の関係機関とも協議をしながら、学校種間等の適切な情報共有に向けた検討を進めてまいります。 ○議長(中川明雄) 能登谷議員。 ◆能登谷繁議員 検討課題についても伺ってまいります。 黒塗りのところがあまりにも多過ぎて、これまでも指摘がありましたが、大事なところが判断できる状況ではありません。第2章の第6は目次ごと真っ黒になっています。何が何だか分からない。個人の特質、精神状況が分かりません。家庭の状況も分からない。死に至る経過も分からない。これではどのように判断すべきなのでしょうか。 ○議長(中川明雄) 学校教育部長。 ◎学校教育部長(品田幸利) いじめの重大事態に係る調査結果につきましては、公表することが望ましいとされておりますが、公表に当たりましては、公表の仕方及び公表内容を被害児童生徒等に確認するとともに、個別の情報の開示は旭川市情報公開条例等に照らして判断すべきものとされております。 このようなことから、公表版につきましては、旭川市個人情報保護条例をはじめ、御遺族の御意向等を踏まえ、非公表とすべき部分にマスキングを施したところでありますが、教育委員会及び学校の対応、その問題点や再発防止策等について基本的に全部公開としておりますし、いじめとされる事案の内容につきましては、個人情報であっても可能な限り公開するよう御遺族とも協議を重ねたものでありますので、御理解をいただきたいと考えております。 ○議長(中川明雄) 能登谷議員。 ◆能登谷繁議員 午前中も質疑がありましたけれども、秘密会という方法もあるので、何とかそこを判断できるようにしてもらうということも今後の検討課題にしていただきたいなと思います。 続いて、第三者委員会の仕事の制約について伺いたいと思います。 これまでも聞いてきたとおり、第三者委員会の仕事、調査については様々な制約があるということを感じています。この報告書の中でも、調査組織や調査権限について付言し、法改正も求めていますが、どのような課題認識なのか、受け止めを示していただきたいと思います。 ○議長(中川明雄) 学校教育部長。 ◎学校教育部長(品田幸利) 調査報告書においては、いじめ防止対策推進法において、調査の対象となり得る学校または学校の設置者が重大事態の調査の主体として規定されているものの、公平、中立という観点から都道府県や都道府県教育委員会とすることがより望ましいことや、重大事態の調査組織に強制的な権限がないことについて、法改正を含めて、国において議論されることを期待するとの記載がされているところでございます。 ○議長(中川明雄) 能登谷議員。 ◆能登谷繁議員 もう一つ気になることは、時間が経過した中での調査の難しさもあると思いますが、それは、学校と市教委が2019年6月にいじめと認定しなかったことが大きく起因する問題であって、調査に大きく影響したのではないかと考えられますが、これについての見解を伺います。 ○議長(中川明雄) 学校教育部長。 ◎学校教育部長(品田幸利) 本件重大事態において、2019年4月から6月にかけての一連の事案の発生から対策委員会への諮問を行った2021年6月の時点でおよそ2年の期間が経過をしておりまして、このことが関係生徒等への聞き取りなど調査における課題となったことは否めないものと考えております。 そういった認識の下、教育委員会が一連の事案を把握した際に、法やガイドラインを踏まえ、いじめの重大事態として対処すべきであったと深く反省をしているところであります。 ○議長(中川明雄) 能登谷議員。 ◆能登谷繁議員 第三者委員会の皆さんは、各職能団体からの推薦を受けて引き受けていただきました。時間も経過した難しい課題、全国的な注目もあり、調査の制約もある中で、途中、横やりも入りながら大変苦労されたと思います。 委員の皆さんの御尽力に敬意と感謝を表したいと思いますが、教育長の認識を伺います。 ○議長(中川明雄) 黒蕨教育長。 ◎教育長(黒蕨真一) 旭川市いじめ防止等対策委員会の委員の皆様におかれましては、令和3年6月の諮問から約1年3か月の長きにわたり、全体会議45回、聞き取り調査延べ70回以上、さらには、御自宅等における資料の精査や報告書等の作成など、膨大な時間を費やし、多大なる御協力、御尽力をいただきました。 また、それぞれ責任あるお立場で、業務多忙の中、今回の事案が全国的に大きく注目されることで精神的にも大きな負担をおかけしたものと考えており、そういった中におきましても、公正、中立な立場を貫き調査を進めていただきましたことに敬意を表しますとともに、心より感謝をしているところであります。 言うまでもなく、いじめの重大事態に係る調査は、教育委員会、そして学校がいじめの事実に向き合うことで事案の全容を解明し、また、当該事態への適切な対処に努めるとともに、同様の事態を二度と起こすことのないよう再発防止の対策を講じていくことを目的としているものでございます。 教育委員会といたしましては、今回の調査結果を厳粛に受け止め、深い反省の上に立ち、学校と一丸となって今後のいじめ防止対策に全力で取り組んでまいりたいと考えております。 ○議長(中川明雄) 能登谷議員。 ◆能登谷繁議員 いじめ防止の取組や第三者委員会の調査に専念できる環境づくりについては、時間の都合上、別な場面で質問させていただきたいと思います。 それでは、市長の発言についても伺いたいと思います。 今津市長が20日に発言されたお気持ち、遺族の心情に寄り添い、真相を明らかにすること、未来の旭川市の子どもたちを守り、二度とこのような悲しく痛ましい事態を起こさないために再発防止策が必要不可欠であるという認識、これは私たちも共有できるものです。 その上で、市長として再調査を求める理由や根拠をお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(中川明雄) 今津市長。 ◎市長(今津寛介) 私は、対策委員会の調査結果については、今後の再発防止策の策定に一定程度資するものと評価をしておりますが、遺族側から私に対して再調査の実施が強く求められており、また、御遺族だけではなく、私自身も、今回のような痛ましい事案の再発防止を徹底するためには、事実認定のさらなる調査や、より専門的な視点から再検証することが必要であると認識しております。 また、私としては、いじめと自死の関係など不明のままでよいのか、これで手を尽くしたと言い切れるのかという点などで、こちらで終了とはできないという思いでございます。 ○議長(中川明雄) 能登谷議員。 ◆能登谷繁議員 遺族側の所見書に基づくことが主な理由、それから、市長自身も必要性を認めているということのようですが、行政としての組織的な分析や検討経過はあるのでしょうか。 ○議長(中川明雄) 市長。 ◎市長(今津寛介) 私は、調査報告書と所見書を自分自身でしっかりと読み込み、精査し、あわせて、再調査委員会の庶務を担う子育て支援部にもそれぞれの論点の整理を指示し、それらを踏まえて再調査の必要性を検討してまいりました。 その結果、見解の相違が大きく、詳細な分析が必要な点が、いじめの定義、学校内・教室内いじめの認定、因果関係に関する調査検証の課題、精神的症状に関する調査の4点あると考え、再調査の実施を判断いたしました。 なお、本市では、再調査委員会の設置は条例により規定済みではありますが、常設の委員会とはなっていないため、私が再調査実施の判断を行いましたが、委員会設置後の会議の中で調査報告書等を基に方針などを決定していくことになります。 ○議長(中川明雄) 能登谷議員。 ◆能登谷繁議員 調査を諮問した教育委員会として、最終報告を受けて教育委員会会議の場で最終報告の内容を検証したのでしょうか。 ○議長(中川明雄) 学校教育部長。 ◎学校教育部長(品田幸利) 調査報告書に関しましては、9月17日に臨時の教育委員会会議を開催し、答申があったことについて報告するとともに、いじめの事実関係や学校、教育委員会の対応、今後の再発防止策など、調査報告書の概要について説明を行ったところであります。 また、教育委員会会議においては、答申を受けての教育委員会の認識をはじめ、教育委員会や学校におけるいじめ防止対策の方向性などについても説明し、議論をいただいたところでありますが、具体的な検証結果などにつきましては、さらに事務局内で報告書の内容を精査し、協議等を進め、改めて教育委員会会議に諮ってまいりたいと考えております。 ○議長(中川明雄) 能登谷議員。 ◆能登谷繁議員 結局、教育委員会会議では、報告しただけで具体的な協議はまだしていないということだと思います。 それでは、市長が参加する総合教育会議では最終報告の内容を検証したのかどうか、お聞かせください。 ○議長(中川明雄) 熊谷総合政策部長。 ◎総合政策部長(熊谷好規) 総合教育会議は、現在、最終報告書を検証する目的で開催はしておりません。 ○議長(中川明雄) 能登谷議員。 ◆能登谷繁議員 総合教育会議ではしていないということです。 行政が諮問するということは、行政内では持ち得ない専門知識や第三者として公平、公正な立場での判断を仰ぐということではないかと思いますが、見解をお聞かせください。 ○議長(中川明雄) 総合政策部長。 ◎総合政策部長(熊谷好規) 諮問は、行政としての重要事項等について有識者で構成された審議会などに意見や見解を求めることと認識しております。 ○議長(中川明雄) 能登谷議員。 ◆能登谷繁議員 職能団体にもお願いし、それでなくても忙しい専門家を配置していただいているわけですから、答申を受けたらそれで終わり、次に行くということにはならないと思います。 第三者委員会への諮問は単なる通過儀礼ではありません。答申に対する検証が必要になると考えますが、教育委員会会議にも報告しただけで議論していない。総合教育会議にもかけていない。それでは、行政手続として諮問と答申に十分に対応したとは言えないのではないでしょうか。 ○議長(中川明雄) 市長。 ◎市長(今津寛介) 市長として、最終報告書と所見書の提出を受け、また、それらの説明を受けて関係部局とも精査した結果、私としては再調査の必要があると判断したところでございます。 ○議長(中川明雄) 能登谷議員。 ◆能登谷繁議員 市長としては判断したということなんですが、行政手続としては十分でないということは答弁がなかったのではないかなと思います。 仮に市長が再調査をすることになれば、市長一人で行うわけではなく、当然、行政として再調査を行うことになりますが、その場合に担当することが想定される部署は先ほど子育て支援部だということが言われておりましたので、その上で、再調査することになれば担当することが想定される子育て支援部では、再調査が必要かどうかの検討はされたのでしょうか。 ○議長(中川明雄) 浅田子育て支援部長。 ◎子育て支援部長浅田斗志夫) 子育て支援部では、再調査が必要かどうかの検討について、市長からの指示を受け、調査報告書及び所見書、それぞれの論点や見解の相違点などを整理し、市長との打合せの中で報告してございます。 ○議長(中川明雄) 能登谷議員。 ◆能登谷繁議員 打合せの中での報告の範囲ということになれば、起案、決裁などはないということでよろしいでしょうか。 ○議長(中川明雄) 子育て支援部長。 ◎子育て支援部長浅田斗志夫) 庁内の打合せ用の資料としての整理でございますので、起案はございません。
    議長(中川明雄) 能登谷議員。 ◆能登谷繁議員 市長の考えであり、行政手続としての再調査が必要かどうか、この手続上の判断はされていないということになるのでしょうか。 ○議長(中川明雄) 市長。 ◎市長(今津寛介) 私に調査報告書の報告と所見書の提出がなされてから、私自身、読み込みをするのと併せて、これらの検証を再調査委員会の庶務を担当する子育て支援部に指示し、それらを踏まえて、両副市長とも協議の上、私が再調査の実施を判断いたしました。 ○議長(中川明雄) 能登谷議員。 ◆能登谷繁議員 結局、市長の判断だということで、行政手続としての積み上げはないように感じます。 札幌市などの他の自治体では、いじめの調査結果を受けて再調査の必要性を判断する組織を設けて、組織的に再調査が必要かどうかの検討を行っています。他の自治体の例があればお示しください。 ○議長(中川明雄) 子育て支援部長。 ◎子育て支援部長浅田斗志夫) 札幌市では、札幌市子ども・子育て会議の部会としていじめ問題再調査部会を常設し、いじめ重大事態における調査がなされる都度、この部会で再調査の実施を検討する流れとなっております。 これ以外の自治体の例については、現時点で把握していないところでございます。 ○議長(中川明雄) 能登谷議員。 ◆能登谷繁議員 ほかにも仙台市やいろんなところの例もあるようですので、それもぜひ研究してほしいと思うんですが、旭川市の場合は、他の自治体と違って、行政手続としての再調査が必要かどうか、この判断は手続としてはしていない中で、市長が考える再調査をした場合に、それでは新たに明らかにできる見込みのものは何か、その根拠をお示しいただきたいと思います。 ○議長(中川明雄) 市長。 ◎市長(今津寛介) 再調査については、本件は、いじめの事実認定や被害者の精神的苦痛への影響、いじめと自死との因果関係の再検証などが必要と考えて再調査しようとするものであり、教育に関する学識者のほか、いじめ問題に精通した弁護士、児童心理などに精通した精神科医などの委員で構成する必要があると考えており、再調査委員会が新しい視点から検証作業を進める中で、判断材料と事実認定の関係において、事実の再確認や新たな事実の確認などから、再調査の中でいじめと自死の因果関係を明らかにしていただきたいと考えております。 ○議長(中川明雄) 能登谷議員。 ◆能登谷繁議員 特にいじめと自死との関係は、私たちも知りたいところです。 先ほど述べた、またお答えいただいた第三者委員会の制約、調査組織に強制的な権限がない、私の指摘した時間の経過もある、これらの様々な制約は、新しい、市長が再調査を必要としている再調査の第三者委員会、この委員会の中ではこれらの制約はないのでしょうか。 ○議長(中川明雄) 子育て支援部長。 ◎子育て支援部長浅田斗志夫) 再調査委員会と、さきの第三者委員会は、基本的には権限上の流れは同じとなってございますので、専門的な部分の調査権限というのは、ある程度、遺族側の同意とか、そういったところがございますけども、一定の制約はあるものと考えてございます。 ○議長(中川明雄) 能登谷議員。 ◆能登谷繁議員 一定の制約があるというか、強制的な調査権限はないですから、例えば、病気や自死に至る経過のところで警察のような捜査権限まではないということは変わらない。その中でも、市長はいじめと自死の関係について明らかにできる見込みだというお考えだということなんですよね。 ○議長(中川明雄) 子育て支援部長。 ◎子育て支援部長浅田斗志夫) 調査を改めて行いたいというのが再調査委員会でございまして、集められた調査の材料をもう一度検証するというところから始まりますけれども、その中では、新たな視点、知見から見ますので、材料を判断していく中で別な見解が出るということもあり得ますので、解明というのが起こり得るということは十分あり得るというふうに考えてございます。 ○議長(中川明雄) 能登谷議員。 ◆能登谷繁議員 よく分かりませんが、次に行きます。 市長は、調査結果が出る前から並行調査や再調査に言及してきました。調査結果が分からない中で、調査内容が不十分だとなぜ分かるのでしょうか。それは、対策委員会に対し、失礼な対応ではありませんか。調査結果に対する十分な検証を行わず、行政としての手続もない中で、再調査だけが躍っています。 最近では、提案もされていないのに再調査の予算まで報道され、先ほどは部長が答弁まで行って確認してしまいました。さらに再調査の委員の選考までしていると。どうやら、座長はメディア受けする人を考えているということまで伝わってまいりました。 これでは、まるで最初から再調査ありきだったのではないかということになりませんか。お答えください。 ○議長(中川明雄) 市長。 ◎市長(今津寛介) 私としては、御遺族の気持ちも考えると、再調査とはならずに対策委員会で調査終了となることが最も望ましく、これに向けて最善を尽くしてまいりました。 また、私からの質問書に対する対策委員会の回答では、最終の報告書には、事実認定に係る理由を明記することや、自死の原因の調査について検討をしているとされておりましたので、本事案の真相解明で重要な点に一定の結論が示されると期待していたところです。 しかしながら、いじめと自死との因果関係などが明確に示されなかったことや、御遺族の所見も踏まえ、再調査が必要であると判断したものでございます。 ○議長(中川明雄) 能登谷議員。 ◆能登谷繁議員 まずは、諮問した調査の報告である答申の十分な検証を行うことが行政手続として必要なのではないでしょうか。 法律やガイドラインに市長ができると書かれているのは、市長一人でできるという意味ではありません。行政のトップとしての市長の判断、だから、市長一人で仕事をするわけでもなく、行政全体が動くことになります。そのためには、行政としての手続はしっかり取っていただく必要があります。新たな事業費が発生しなくても手続は必要ですが、ましてや、予算が必要な場合や、条例改正まで必要になるのであれば議会の議決が必要ですから、なおさら行政手続が大事です。 真相解明したいのは私どもも同じです。再調査をするのであれば、行政としての確実な手続、慎重な判断が必要ではないかということを申し上げて、緊急質問を終わります。 ありがとうございました。 ○議長(中川明雄) 以上で、能登谷議員の質問を終了いたします。(能登谷議員、議員席に着席) ○議長(中川明雄) 次に、上野議員。(上野議員、質疑質問席に着席) ◆上野和幸議員 初めに、改めまして、亡くなられた女子中学生に対し、哀悼の意をささげ、心より御冥福をお祈り申し上げます。 それでは、通告に従いまして質問いたします。 旭川市いじめ防止等対策委員会の報告を受けて、私たち会派の受け止めと今後に向けての指摘、要望を言わせていただきます。 まずは、旭川市いじめ防止等対策委員会の委員の皆様、関係者の皆様、大変お疲れさまでした。心より敬意を表し、感謝を申し上げます。 多くの方から報告が遅い、遅いと言われながら、きっと委員の皆様も気にしていたのではないかと察します。私は、この委員会が設置されたときから、自分の仕事を持ちながら行う皆様の勤務形態を考えるに、この膨大な量の資料と聞き取りをすることは大変なことと感じておりました。 また、本件は、教育の現場で起こったことであり、複数の学校と多数の生徒が関係している上に、本件生徒の出生から死に至るまでの長期にわたる内容を調査しなければならないということを考えるに、今後、再調査の組織をつくるに当たっても、今までの組織の在り方を十分検証し、検討すべきだと思っております。 私たち会派は、今回の報告について、おおむね評価をしております。いじめの認定や、それから学校や旭川市教育委員会の責任については、明確に厳しく指摘をしていると思っております。 死亡に至った見解については、複雑な要素が関係している上に、それを明らかにできるだけの情報が得られなかったということで、今のところ、不明の判断はやむを得ないと判断をしております。今後のより詳しい調査に期待をしているところでございます。 本報告書については、これまで発言されていますが、黒塗りの部分が大変多く、非常に驚きました。これほど多くの黒塗り部分があると、報告書の総括の真意が伝わらない感じがいたします。また、午前中からの発言にもありましたように、全てを読まれている市長と黒塗りの報告書を読んでいる私たち議員の情報の違いによって、認識の違いが生まれるのではないかという心配もしております。 また、この緊急質問までの日程の組み方についてですが、私も緊急性は当然感じておりますが、先ほど能登谷議員が言われたことも含めて、本定例会の日程にも支障を来したことについては大いに反省すべきと御指摘をしておきたいと思います。 それでは、質問をいたします。 これまでの質問でもあったんですが、黒塗りの部分についてです。 項目によっては、全て黒塗りの部分がありました。これにつきましては、報告書表紙の囲みの文章の中に黒塗りの説明がありますが、いじめ防止等対策委員会の報告書であるのに、教育委員会が責任を持って黒塗りを施したと明記してありますが、このことについて、再度、御説明をいただきたいと思います。 ○議長(中川明雄) 品田学校教育部長。 ◎学校教育部長(品田幸利) いじめの重大事態に係る調査結果につきましては、公表することが望ましいとされておりますが、公表に当たりましては、公表の仕方及び公表内容を被害児童生徒等に確認するとともに、個別の情報の開示は旭川市情報公開条例等に照らして判断すべきものとされております。 このようなことから、調査報告書の公表版につきましては、旭川市個人情報保護条例をはじめ、教育委員会が、御遺族の御意向等を踏まえ、個人情報保護の見地から非公表とすべき部分にマスキングを施したことから、教育委員会の責任において黒塗りを施したとしたところであります。 ○議長(中川明雄) 上野議員。 ◆上野和幸議員 旭川市いじめ防止等対策委員会というのが教育委員会の附属機関であるということ、それが大きく影響しているということで捉えました。そこに諮問されて調査したものであるから、市の条例に従って、また、遺族側の意向によってマスキングしたということで理解をいたしました。 それでは、次の質問に移ります。 次に、私どもが疑問に思ったのは資料収集と聴取調査の件ですが、資料収集について、8ページ上段に、遺族側から一部について資料提供の協力が得られず、あるいは、資料収集についての同意が得られなかったとの記載がありました。また、同ページの聴取調査についての説明では、本件生徒を担当した医師等の医療従事者に対しての聴取調査について、遺族側からの了承が得られず、実施に至らなかったとなっております。遺族側に寄り添った調査ということだと思いますが、報告をまとめる上で必要な部分であると私は感じております。 そのような中で、26ページにN病院に入院中の出来事が記載されております。これについては、遺族側からの許可が出たということで考えてよろしいでしょうか。 ○議長(中川明雄) 学校教育部長。 ◎学校教育部長(品田幸利) 旭川市いじめ防止等対策委員会における調査におきましては、調査報告書に記載のとおり、資料収集について、御遺族から一部についての提供の協力が得られず、また、本件生徒を担当した医師等の医療従事者に対する聴取調査についても遺族側からの了承が得られず、実施に至らなかったものと認識しておりますが、調査報告書の26ページにございますN病院入院中の出来事につきましては、御遺族からの資料提供、それから資料収集の同意があったものと考えられるところでございます。 ○議長(中川明雄) 上野議員。 ◆上野和幸議員 あったものと考えておりますということですから、実際に対策委員会ではないので、そういう言い方になるのかと思います。 それでは、確認をさせてもらいたいんですけれども、当然、その後の任意入院した病院についてだとか、本件生徒が亡くなる前までに服用していた薬等についての詳しい情報はもらっていないということになりますか、お答えください。 ○議長(中川明雄) 学校教育部長。 ◎学校教育部長(品田幸利) 本件生徒が亡くなる前までに服用していた薬等の情報については、対策委員会が把握していたか否かにつきましては、教育委員会は承知をしていないところでございます。 ○議長(中川明雄) 上野議員。 ◆上野和幸議員 それでは、次の質問に移りますが、医療関係の情報だけではなく、この報告書を読む限り、本件生徒が転校してから亡くなるまでの資料が極端に少なく感じます。医療関係の情報については、遺族側の所見書の中にも必要性が記載されているように、私も不十分な面が多いと思っております。 報告書の記載では、聴取の制限を受けていたので仕方ないと思いますが、私も、高度な専門的な知見に基づく精神医学の医師による多角的な調査を期待しております。関係した病院を含めた資料収集や医療関係者からの聞き取りをしっかり行い、処方された薬等についても十分に検討することが必要と指摘をしておきたいと思います。 死亡といじめの因果関係の解明につきまして、大変難しい判断と思います。本件生徒がいじめによる心的ストレスを抱えたことは大きな要因に思います。それ以外にも様々な要因があり、そのとき、本件生徒が何を思い、何を感じたのかは、それまでの彼女の歩んできた足跡をたどることで見えてくるものがあると思っております。もう一度、本件生徒の歩んできた道をたどり、その時々で彼女が何を考え、何を訴えようとしていたのか、誰に助けを求めていたのか、彼女の心情に寄り添うことこそ今必要であり、真相の解明につながるものと思っております。 そこで、報告書に関する最後の質問をいたしますが、私は、以前にもお話ししたとおり、本件生徒の父親からの依頼でこの件に関わりを持ちました。 そのとき与えられた課題が2つあり、一つは、いじめがあったかどうか、もう一つは、学校がなぜいじめを認めないのかということでした。まだ、その回答は、本件生徒の父親には伝えておりません。 今回の報告書により、いじめがあったことは明らかになるとともに、学校がいじめとすぐに認定できなかった経緯についても報告されており、学校にとって厳しい判断が下されました。それと同時に、学校が何をしていたのかも初めて公表され、当時の学校の対応の戸惑いもよく理解することができました。 さらに、それを指導する教育委員会については、複数校が関係した本件について、教育委員会がより明確な指導性を発揮すべきという報告もされております。 これまでも質問にお答えがありましたけれども、このことに対する現時点での教育委員会の受け止めについて、教育長の見解をお聞かせください。 ○議長(中川明雄) 黒蕨教育長。 ◎教育長(黒蕨真一) 調査結果の中では、いじめの事実関係と併せて、特に学校と市教委の問題点が挙げられており、いじめ防止対策推進法やいじめの重大事態の調査に関するガイドライン等の理解不足、認識の欠如が指摘されました。 このことは教育委員会としても深く反省し、改めて、いじめ防止関連の法制度への理解を深め、学校への指導助言の在り方などを抜本的に見直し、組織的な改善を図っていかなければならないと強く認識をしております。 また、再発防止策として、組織体制や仕組み、システムなど具体的な内容の貴重な提言を受けましたことから、早急に、教育委員会はもとより、市長部局とも検討を進め、可能なものから具体化を図ってまいりたいと考えております。 教育委員会といたしましては、このたびの調査報告書の指摘事項を十分に踏まえ、現状を厳しく検証し、いじめ防止対策のさらなる強化、改善を図り、同様の痛ましい事案の再発防止はもとより、いじめの根絶に向けて教育委員会と学校が一丸となって鋭意取り組んでいく決意であります。 ○議長(中川明雄) 上野議員。 ◆上野和幸議員 それでは、ここから今津市長にお聞きをいたします。 市長は、本件の真相解明と再発防止について熱い思いを語っております。今回の発言の中にも、私も同様に感じる部分がありました。引用させていただきます。 市長は、このように言っております。「なぜ、当時の学校、市教育委員会や私たち大人は、彼女を救うことができなかったのでしょうか。助けてあげることができなかったのでしょうか。自ら命を絶ってしまうほどの彼女の精神的苦痛に、一体、誰が向き合ってきたと言えるのでしょうか。しっかりと明らかにしなければなりません。」。 私も、全く同様に感じます。そして、私自身の責任も感じております。私は、彼女の人生の中で、いじめがあるとか、ないとかというだけじゃなくて、それだけじゃなくて、何度も手を差し伸べることができるチャンスというのはあったと思うんです。一体、本件の生徒に誰が本当に向き合っていたのかというのは、私は、本件に関して非常に重大な課題に思っています。 質問に戻ります。 市長は、このような発言で再発防止策の策定に触れておりますが、私がちょっと言葉で気になるのが、全国のモデルになり得る再発防止策と発言をしております。全国のモデルになり得ることが目標なのかどうか、それが目指すところなのかどうか、見解をお示しいただきたい。 ○議長(中川明雄) 今津市長。 ◎市長(今津寛介) 全国のモデルとなり得るいじめ再発防止策でありますけれども、私は、二度とこのような痛ましい事態を繰り返してはならないとの強い思いから、市長部局にいじめ対策専門部署を設置し、子どもや保護者などからの相談、通報に応じるとともに、早い段階から学校、教育委員会、医療機関と密接に連携して事案に対処することにより、いじめの未然防止、早期発見と重大事態に至る前の早期解決を図ろうとするものでございます。 これは、多忙な教育現場のいじめ対応に係る負担軽減にもつながり、教職員が児童生徒一人一人にしっかりと寄り添うことができ、地域の協力体制も整うことを目指しておりますので、これが実現することにより、初めて、子どもの命、そして心と身体が守られるまちになるものであり、私は、こうした本市の取組を通じて全国からいじめをなくしたいと考えております。 ○議長(中川明雄) 上野議員。 ◆上野和幸議員 次に、もう一問、市長に質問を用意しておりました。市長は、真相を明らかにとか事態の真相解明ということで再調査のことを前から言っているんですけれども、この報告がある前からそういうふうに決めていたのかという質問ですけれども、先ほどの能登谷議員への答弁の中で市長の思いが分かりましたので、この質問については割愛させていただきたいと思います。 私たち会派は、初めに申し上げたとおり、本件の報告をおおむね評価していますが、何点か疑問に思っていることもありますので、その点を申し上げて、終わりにしたいと思います。 もしかしたら、今からお話しすることは既に調査済みであって、黒塗りにされている部分にあるのかもしれません。もしそうであれば大変申し訳ないんですが、お許し願いたいと思います。 私は、元教師ですので、他の議員と視点が違って、子どもの心情に視点を当てた点で、質問というか、意見を述べさせてもらいたいと思います。 3点あります。 1点目は、本件生徒の特性の一つである突発的な行動に関わることです。 本件生徒が、中学校入学後、川の件までの間に、これ以外に突発的な行動に至ったことがあったのかどうなのか、大変知りたかったところであります。あったとしたら、その動機になったことは何なのか、そして、どのように解決したのかを知りたいと思っております。 川の件では、本件生徒は、自ら学校に電話をして助けを求めています。この時点では、本件生徒は、学校を信頼して、自らの手で電話をかけております。私の見解ですが、彼女は、突発的な行動を起こしても、落ち着けば誰かに救いを求めるということではないかなと、私の意見ですけど、そういうふうに感じております。 次に、2点目ですが、2019年6月22日の川の件に関わることです。 報告書の記載によると、本件生徒が学校に行って保健室で着替えをした後の部分が黒塗りになっております。その後、母親が病院に電話をかけたと記載されております。通常、私の経験によると、学校でこのようなことが起きた後は家庭に返すというのが基本だと思います。そのときの本件生徒の状況が黒塗りで全く分かりません。どのような状況だったのか、知りたいと思っています。 次に、3点目ですが、先ほど来、話したとおり、本件生徒が服用していた薬についてです。 その服用の仕方、副作用について詳しく説明を受けたいと思っております。この件については、私の知り合いの精神医学の医師が状況を知りたいと申しております。 以上、黒塗りの部分に隠されているかもしれませんが、私たち会派が報告の中で注目した部分を申し上げました。 私は、本件生徒がつぶやいたと言われる、誰も私のことを分かってくれないという言葉が耳に焼きついています。彼女の心情を少しでも理解し、このような悲惨なことが二度と起こらないことを願って、質問を終わりたいと思います。 ○議長(中川明雄) 以上で、上野議員の質問を終了いたします。(上野議員、議員席に着席) ○議長(中川明雄) 次に、横山議員。(横山議員、質疑質問席に着席) ◆横山啓一議員 それでは、私からも、通告に従いまして質問をさせていただきたいと思いますが、これまで5人の議員の質問に対する答弁がありました。ほとんどの部分が実は重複する部分なんですけれども、質問の順立ての都合上、どうしても答弁をいただきながらこちらも指摘等をさせていただかなければならない都合がありますので、その部分はお許しいただきたいと思います。 私としては、一昨日公表された、いわゆる調査報告書とその評価、そして、市長から発言のあった再調査の判断の部分、それから、再調査となった場合に本調査報告書等の取扱いがどうなるのかということについて端的に伺いたいと思います。 まず、教育委員会に伺います。 旭川市いじめ防止等対策委員会によってまとめられた本調査報告書について、教育委員会は基本的にどのようにお考えになっているのか、また、その内容については具体的にどのように評価をされているのか、まず、伺いたいと思います。 ○議長(中川明雄) 品田学校教育部長。 ◎学校教育部長(品田幸利) 調査報告書におきましては、いじめとして取り上げる事実のほか、教育委員会における重大事態の認知の遅れや対応方針の誤り、学校の組織体制の問題や当該生徒への支援の不足など、様々指摘されたところであり、いずれも教育委員会として深く反省すべきものと厳粛に受け止めております。 今後、二度と同様の事態が起こることのないよう、教育委員会自らが抜本的に改める姿勢で、学校と一丸となっていじめ防止対策に全力で取り組んでいかなければならないと厳しく認識をしているところでございます。 ○議長(中川明雄) 横山議員。 ◆横山啓一議員 厳粛に受け止めるというお答えがありましたが、報告書の中には、いじめの認知には至らなかったとしてきたこれまでの教育委員会の説明を非とする、つまり、対応が誤りであったとする、そういった内容も含まれています。 基本的には、それらの部分についても、教育委員会としてはそのとおりである、そういうふうに受け入れるということなのか、例えば異議を申し立てるような内容はないというふうに考えてよいのか、それについての見解を伺いたいと思います。 ○議長(中川明雄) 学校教育部長。 ◎学校教育部長(品田幸利) 旭川市いじめ防止等対策委員会におきましては、令和3年6月4日の諮問後、学校や教育委員会、御遺族などからの資料収集等や、児童生徒を対象としたアンケート調査、児童生徒、教員、教育委員会職員、御遺族などへの聞き取り調査などを行い、延べ45回の会議を開催し、中立性、公平性、専門性の観点から調査及び審議を行った結果として答申がなされたものと認識しておりますことから、その内容の全てについて真摯に受け止めているところであります。 ○議長(中川明雄) 横山議員。 ◆横山啓一議員 異議等があるところはないのだというふうに受け止めたいと思います。 それでは、ここからは市長に少し伺いたいと思います。 9月20日の本会議において、市長は、再調査を行う判断をしたというふうに発言をされました。まず、市長は、この報告書に対して基本的にはどのようにお考えになっているのか、改めて御答弁をいただきたいと思います。 ○議長(中川明雄) 今津市長。 ◎市長(今津寛介) 教育委員会に答申としてなされた調査報告書については、学識経験を有する委員各位の専門的見地からなされた調査結果でありますので、極めて重く受け止めております。 本市として、今後の再発防止策には、この調査報告書の指摘や提案をしっかりと踏まえて検討してまいりたいと考えています。 ○議長(中川明雄) 横山議員。 ◆横山啓一議員 一昨日の市長の発言の中には、真相の解明に至っていない趣旨の言及もあったと私は記憶しております。 では、報告書の内容に対して、具体的にどのような評価をしているのか、真相の解明に至っていないというふうに考えている箇所、内容等が具体的にあるのか、その部分について見解をいただきたいと思います。 ○議長(中川明雄) 市長。 ◎市長(今津寛介) 対策委員会の調査結果については、今後の再発防止策の策定に一定程度資するものと評価をしておりますし、委員各位においては、膨大な資料の読み込みに始まり、45回にもわたる会議開催など、大変な御苦労をおかけしたと思っております。 いじめがあったという事実認定や、学校や教育委員会に対する御指摘など、専門的見地からの報告については真摯に重く受け止めているところでございます。 しかしながら、私としては、そもそもいじめの定義づけで御遺族が見解に大きく隔たりを感じていることが事実認定に大きく影響していると考えておりますので、より専門的な視点からの再検証が必要であると判断したものでございます。 ○議長(中川明雄) 横山議員。 ◆横山啓一議員 その部分は後で触れたいと思いますが、それでは、再調査を実施すると判断した理由について、先ほどの答弁とかにもあったんですけども、改めてお示しをいただきたいと思います。 ○議長(中川明雄) 市長。 ◎市長(今津寛介) 繰り返しになりますけれども、対策委員会の調査結果については、今後の再発防止策の策定に資するものと一定程度評価をしておりますけれども、御遺族側から私に対して再調査の実施が強く求められており、また、御遺族だけでなく、私自身も、今回のような痛ましい事案の再発防止を徹底するためには、事実認定のさらなる調査や新たな視点からの再検証が必要であると判断したものでございます。 ○議長(中川明雄) 横山議員。 ◆横山啓一議員 答弁いただきましたように、報告書については重く受け止めているという答えがありました。 しかしながら、市長自身がこのまま不明でいいのかと考えられている部分がある、また、御遺族からの所見書から御遺族が十分納得いくものではなかったと認識するべきだ、そういうことをもって判断したというふうに受け止めたいと思います。 ただ、私の前までの議員の質問の中でも幾つか明らかにされましたけれども、何が再調査の諮問事項となるのか、御遺族が求めている項目を全て再調査の対象としていくのか、もしそうなれば、報告書全てが再調査の対象となって、この報告書自体がどんなふうに扱われていくのかなというところを非常に疑問に思っているわけです。 それで、今後、再調査が行われるとなった場合、この報告書はどのように扱われることになるのか。具体的には、例えばですけども、再調査が開始されたとすると、本調査の内容というか、結論等が未確定ということで扱われて、それによって示されてきた今後の再発防止などを踏まえた様々な検討も、再調査の結果が再度確定するまで例えば着手できないというようなことが起こり得るのか、その部分についての見解を伺いたいと思います。 ○議長(中川明雄) 市長。 ◎市長(今津寛介) いじめ防止対策推進法第30条第2項に基づく再調査は、調査結果に対する調査とされており、調査報告書も調査の対象にはなりますが、同法第28条に基づく結果は一つの事実として変わるものではありませんし、学校や教育委員会の問題点の指摘や改善策の提案に対して真摯に重く受け止めているところでございます。 このため、再調査を行いながらも、改善すべき点は一刻も早く着手し、今後の再発防止策を実行してまいりたいと考えており、再調査の結果が出た際には、必要に応じて再発防止策の改善を図ってまいりたいと考えております。 ○議長(中川明雄) 横山議員。 ◆横山啓一議員 教育委員会は、既に、今後の再発防止の取組として、(仮称)いじめ防止条例の制定に向けて検討しているということを明らかにしていますけども、再調査となった場合、その取組は今後どのような取扱いになっていくのか。可能性の話ですけれども、再調査の結果によっては、進めている取組を再検討しなければならないと、そういうこともあるんではないかと思いますが、それについてはいかがでしょうか。 ○議長(中川明雄) 学校教育部長。 ◎学校教育部長(品田幸利) 再調査となったときの(仮称)いじめ防止条例の制定に向けた取組につきましては、これまで、調査報告書再発防止策を条例の内容に反映させる必要があると考え、骨子案の作成等を進めてまいりましたが、再調査において学校及び教育委員会の対応に関する調査、検証や、再発防止策が諮問されることとなれば再調査の結果を条例に反映させることを考慮する必要がありますことから、条例の制定時期については、今後の再調査の諮問事項を踏まえ、再度、検討しなければならないものと考えております。 また、条例制定以外の取組として、調査報告書において提言された11項目の再発防止策につきましては、再調査の結果を待つことなく早急に具体化に向けて検討し、実施できるものから速やかに取り組むとともに、教育委員会や学校の組織体制など新たな仕組みの創設や抜本的な見直しを要するものについては、市長部局や関係機関とも協議をしながら検討を進め、実現に向けて精いっぱい取り組んでまいります。 ○議長(中川明雄) 横山議員。 ◆横山啓一議員 市長並びに教育委員会に御答弁をいただきましたが、私も本報告書を手にして詳細を読んでみたつもりですが、マスキングされている部分がたくさんありますので、具体的に評価をするということはちょっと難しいかなというふうに考えていますが、報告書で示された事実認定等について市長及び教育委員会が重く受け止めているということは十分理解をしたつもりです。同様に、私も受け止めているところです。 ただ、ちょっと危惧されることは、再調査となった場合、具体的にどのような諮問内容になるのか。これは、これから明確になっていくと思われますけれども、市民感情からすれば、じゃ、調査はやり直しなのかということ、今回出た報告書は未確定というふうにただ扱われることなのか。いや、そうじゃなくて、今回の調査報告書のこの部分が未解明だから、または疑義があるから、その部分を再調査するんだよというような形で、やっぱり明らかにしていかないと、市民の受け止め方が変わってくるんではないかと。今回行われた第三者委員会の調査についても、やっぱり評価が分かれることになってくると思います。 市長については、そこを明確にした上で今後の対応を進めるべきであるということを指摘して、私の質問は終わらせていただきます。 ありがとうございました。 ○議長(中川明雄) 以上で、横山議員の質問を終了いたします。(横山議員、議員席に着席) ○議長(中川明雄) 以上で、緊急質問を終わります。──────────────────────────────────────────── ○議長(中川明雄) 本日の会議は、以上で終わりたいと思います。 なお、明9月23日から25日までは休会日でありますので、9月26日、本日に引き続き午前10時から会議を開きますので、定刻までに御参集を願います。 9月26日の議事日程は、本日の続行であります。 それでは、本日の会議は、これをもって散会いたします。────────────────────────────────────────────            散会 午後2時30分...